韓国政府は、半導体好況などによる税収増を原資として創設を進める「未来対応基金」について、AIなどの先端産業だけでなく、農漁村や地域関連事業も投資対象に含める方向で検討している。
朴ホングン企画予算処長官は24日、国会の予算決算特別委員会全体会議で、未来対応基金と農漁村特別税(農特税)の関係を問われ、「証券取引税の急増で約10兆ウォンの追加財源を確保できた。これを農村地域の発展や農業成長にどう生かすかを検討している」と述べた。
その上で、「近く予算協議を行うことになる」と説明した。
ムン・デリム共に民主党議員が、未来対応基金に農漁村関連事業が含まれるのかと重ねてただしたのに対し、朴長官は、農村地域の定住環境の改善を含め、関連目的に沿う形で地域部門に反映していると答えた。
政府が農特税そのものを未来対応基金に組み入れるかどうかは決まっていない。ただ、関連財源を農漁村向け投資と連動させる案を検討していることを示した形だ。
未来対応基金は、半導体好況などで増えた税収を一時的な支出に充てるのではなく、中長期の成長分野に投資するために政府が新設を進めている基金だ。
政府は21日、基金の枠組みとして、総括勘定に加え、青年、成長動力、地方、教育人材の4つの事業勘定を設ける案を公表した。
このうち成長動力勘定では、AIや政府の「3大メガプロジェクト」など、先端戦略産業に財源を投入する方針だ。
具体的には、フロンティア級AIモデルの開発、フィジカルAI、AIデータセンターなど、「AI3強」入りを目指す事業のほか、3大メガプロジェクトに必要な電力や用水などのインフラ整備が主な支援対象となる。
小型モジュール炉(SMR)、宇宙・航空、量子分野といった将来技術への投資も含まれる。
朴長官は21日、未来対応基金について、「潜在成長率の反転を支える戦略的投資プラットフォームであり、税収の変動を和らげる財政安定化装置として活用する」との方針を示していた。
歳入が落ち込んだり税収不足が生じたりした場合には、積み立てた余裕資金を活用し、必要に応じて国債の償還に充てることも可能としている。
基金の具体的な規模は明らかにされていない。政府は来年度予算案の編成と歳入の再推計を通じて、基金規模を固める方針だ。