エリック・トランプ氏は22日、ドナルド・トランプ大統領に関連する新たな暗号資産が近く発行されるとの臆測をXで否定した。未確認情報が広がるなか、既存のトランプ関連ミームコインは一時急伸した。
ブロックチェーンメディアのThe Defiantによると、エリック・トランプ氏は自身のXアカウントで、新コイン発行説について「全く事実ではない」と投稿した。関連投稿を引用したうえで、「冗談だろう……これは絶対に事実ではない。誰もいかなる種類のコインも立ち上げない。そう言う人がいるなら詐欺だ」と否定した。
発端となったのは、22日午後にX上で拡散した複数の投稿だ。ある投稿は、ドナルド・トランプ氏が公式に新コインを近く投入すると主張したが、公式発表のほかに、トークンのティッカーやコントラクトアドレスといった具体的な裏付けは示されなかった。
別の投稿では、新たなRobinhood Chainのウォレットが290ETHを受け取り、「WWW」または「トゥルース・コイン」のコントラクトに関与したとの主張も広がった。ただ、この件についてもウォレットアドレスや、実際の管理主体を示す情報は公開されていない。
拡散した臆測の中心は、トランプ氏関連の新コイン発行が間近だという見方と、Robinhood Chain上で正体不明のコントラクト活動が確認されたという主張だった。もっとも、関連する投稿にトランプ陣営やRobinhood、特定のトークン発行主体による公式発表は含まれていない。
エリック・トランプ氏も、特定のティッカーやコントラクトを名指しするのではなく、新コイン発行そのものを否定する姿勢を示した。新たなコインは発行されず、こうした主張を広める行為は詐欺に当たる可能性があると警告した形だ。
こうした臆測が広がるなか、既存のトランプ関連ミームコインは上昇した。CoinGeckoによると、TRUMPは24時間で37.9%上昇し、2.47ドル(約371円)を付けた。24時間の取引レンジは1.79ドル〜3.60ドルだった。
メラニア・トランプ氏に関連するとされるMELANIAも、同じ24時間で18.4%上昇し、0.1112ドル(約17円)となった。取引レンジは0.09085ドル〜0.1614ドル。
もっとも、両トークンとも24時間高値からは下落している。新コイン発行説が広がった局面で価格上昇がみられたのは事実だが、この臆測が上昇の直接の要因と断定することはできない。
現時点で確認できる公式な発言は、エリック・トランプ氏による否定のみだ。今回の一件は、裏付けのない投稿や不明確なウォレット活動だけでも、トランプ氏関連の暗号資産市場が大きく反応しうることを示した。市場参加者は今後、発行主体による正式な告知やトークンの識別情報、コントラクトアドレスの公開有無を慎重に見極める必要がある。