マイケル・セイラー氏とBitcoin。写真=Reve AI

Strategyのマイケル・セイラー会長は、Bitcoinを企業信用や資本構造を支える基盤資産として活用する構想を改めて打ち出した。大量保有を進めるだけでなく、永続優先株を通じた資金調達にも踏み込み、Bitcoinを軸にした企業金融モデルの構築を進めている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが23日付で伝えたところによると、セイラー氏は最近の投稿で、Bitcoinの最大の革新は「経済的エネルギー」をデジタル化し、それを個人、家族、企業、機械、国家といった多様な主体に安全に結び付けられる点にあると主張した。

こうした発言は、Strategyの足元の動きとも重なる。同社はこれまでBitcoinを積極的に買い増してきたが、最近は保有にとどまらず、Bitcoinを基盤に資金調達や資本構造を設計する独自の金融エコシステムの構築へと戦略の幅を広げている。

現在のBitcoin保有量は84万447BTCで、総発行上限2100万BTCの約4%に相当する。評価額は649億ドルに達する。

一方で、Bitcoinに依存した財務構造は価格変動の影響を受けやすい。Strategyの保有分は長らく会計上の損失を計上してきたが、先週のBitcoin急騰を受け、未実現利益は14億ドルに転じた。相場上昇時には財務指標が急速に改善する半面、下落時には負担が重くなる構図も改めて浮き彫りになった。

同社はこうした大規模保有を背景に、「デジタルクレジット」事業も拡大している。Bitcoinを財務基盤とし、配当収益を提供する永続優先株を発行する仕組みで、関連商品の規模は133億7000万ドルに上る。

もっとも、この戦略も盤石ではない。主力商品のSTRCが額面の100ドルを下回ったことを受け、同社は市場でSTRCを買い戻すとともに、配当率を調整するなど価格安定策を講じた。その後、STRCの価格は96ドル台まで持ち直した。Bitcoinを売却せず、資本市場を通じて優先株の構造維持を図った点は、Bitcoinを企業金融の基盤資産に据える同社の姿勢を示している。

Strategyの取り組みは、セイラー氏が唱える「デジタルエネルギー」という概念を、実際の企業金融モデルに落とし込む試みといえる。Bitcoinを単なる長期保有資産ではなく、企業信用と資本構造を支える中核資産へと位置付け直そうとしているためだ。

今後の焦点は、この枠組みがBitcoin相場と伝統的な金融市場の変動にどこまで耐えられるかにある。Bitcoin価格の下落と資金調達環境の悪化が同時に進んだ場合でも、この戦略を維持できるかが成否を左右しそうだ。

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