英国のZ世代投資家の過半数が、投資先の判断にAIを使う意向を示した。画像はイメージ(Reve AI)

英国のZ世代投資家の間で、投資に関する助言や投資先の判断にAIを使う動きが広がっている。英調査会社Opiniumの調査では、Z世代投資家の58%が投資先の決定にAIを利用する意向を示した。一方で、AIを金融分野で活用するには、透明性や検証性をどう担保するかが課題として浮上している。

TechRadarが23日付で伝えたOpiniumの調査によると、英国の投資家1000人を対象とした調査で、Z世代投資家の8割が投資に関する助言を得る目的でAIを活用していることが分かった。

投資先の決定にAIを使うと答えたZ世代投資家は58%で、ベビーブーム世代の17%、X世代の47%を上回った。若年層では、投資用語の学習や金融商品の調査にとどまらず、資金配分の判断にもChatGPTやGeminiなどのツールを使う傾向がみられた。

AIへの信頼度にも世代差が出た。Z世代投資家で「AIが作成した情報を信頼しない」と答えたのは29%にとどまり、全世代平均の49%を下回った。実際にAIを利用したことがある回答者では、72%がAIを信頼すると答えた。

AI利用の背景には、投資へのアクセスを広げる効果もある。回答者の43%は利用理由として「無料であること」を挙げ、41%は「速さと利便性」を選んだ。投資経験の浅い層にとって、参入障壁を下げる役割を果たしていることを示している。

女性投資家の38%は「人に聞くよりAIに質問する方が気楽だ」と回答し、男性投資家の27%を上回った。Opiniumは、AIチャットボットが初心者投資家の基本的な質問に対する心理的なハードルを下げているとみている。

その一方で、金融の意思決定にAIを活用するには、信頼を担保する仕組みが欠かせないとの見方も強い。回答で最も多かった条件は「情報の正確性や最新性を裏付ける材料」(28%)で、「他の情報と照合できること」(25%)、「利用した情報源の透明性」(23%)が続いた。

Opiniumのジェームズ・ニカンドル副ディレクターは「信頼は依然として透明性に左右される」としたうえで、「投資家は情報の正確性と、容易に検証できることを求めている」と述べた。さらに「AIが金融判断で広く使われるほど、明確な安全策と指針が重要になる」と指摘した。

同様の傾向は別の調査でも確認されている。市場調査会社Yonderが英国金融行為監督機構(FCA)と実施した調査では、消費者の72%が個人の財務情報の要約や説明にAIを使うと答え、61%は行動提案まで求めるとした。先行するFreetradeの調査では、回答者の91%が投資に自信がないと答えていた。

AIは若年層の投資学習や情報収集を後押しする一方、金融判断を補助する役割が大きくなるほど、検証可能性や情報源の開示、安全策の整備が一段と重要になる。投資の入り口としての利用拡大と並行して、金融分野での信頼確保が今後の焦点となりそうだ。

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