米証券取引委員会(SEC、写真=Shutterstock)

米証券取引委員会(SEC)は、DeFi(分散型金融)で広がる暗号資産ボルトやオンチェーン融資について、仕組みによっては連邦証券法の適用対象になり得るとの見方を示した。スマートコントラクトで自動化されていても、実際の運用に人の裁量が関わる場合は、証券規制の対象となる可能性があるとしている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが22日(現地時間)に報じたところによると、SECのヘスター・ピアース委員は最近の声明で、「暗号資産とその関連活動の相当部分はSECの管轄外だが、すべてのDeFi商品が連邦証券法の適用を免れるわけではない」と述べた。

ピアース委員は、投資活動がブロックチェーン上で行われるというだけで、既存の証券法が適用されなくなるわけではないと強調した。連邦証券法の対象となる活動をオンチェーンに移しても、SECが執行する法令の適用外になるわけではないという認識を示した。

SECが特に注目しているのが、DeFi市場で急速に普及した暗号資産ボルトだ。利用者が預けたデジタル資産をもとに、ステーキングや融資、流動性供給など複数のオンチェーン戦略を実行し、収益獲得を目指す仕組みを指す。

もっとも、SECはすべてのボルトを一律には見ていない。改変しにくいスマートコントラクトが運用を自動執行するケースがある一方で、運営チームや特定の個人が資産配分や投資戦略を決める仕組みもあるためだ。

ピアース委員は、こうした運用形態の違いが規制判断の中核になると説明した。人の裁量が大きく関与する場合、その活動が連邦証券法の適用対象に当たるかを検討する必要があるという。単に自動化技術を使っているかどうかではなく、実際の意思決定権限と運用責任を誰が担っているかが重要だとした。

SECは、この考え方をオンチェーン融資プロトコルにも当てはめ得るとしている。オンチェーン融資は、利用者が暗号資産をプロトコルに預け、借り手に貸し出すことで利息収益を得る仕組みだ。ピアース委員は、金利の決定、対象資産の選定、担保比率(LTV)の設定、清算基準といった主要条件を誰が決めているかが、証券法適用の判断材料になり得ると説明した。

さらに、オンチェーン融資商品も一律に同じ法的性格を持つわけではないと付け加えた。商品の配布方法や参加者の投資目的、運営体制によっては、既存の証券法上の「証券」に当たる可能性があるという。

今回の発言は、DeFiの代表的な収益商品であるボルトやオンチェーン融資が、ブロックチェーン基盤であるという理由だけで規制の空白地帯に置かれるわけではないことを示した形だ。

市場では今後、各DeFiプロトコルがどこまで運用裁量を排除しているか、金利や担保条件などの主要要素をスマートコントラクトが自動的に決めるのか、それとも運営組織が統制しているのかが、規制リスクを見極める重要な基準になるとの見方が出ている。

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