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ビットコインが6万6000ドルを上回り、約1カ月ぶりの高値を付けた。米国の暗号資産関連法案「CLARITY Act」を巡る政治的な膠着が和らぐとの見方に加え、ビットコイン現物ETFへの資金流入継続が買い材料となった。

相場を押し上げたきっかけの一つは、トランプ大統領が同法案に盛り込まれた倫理条項を受け入れたとする報道だ。これを受け、市場では規制を巡る不透明感がやや後退するとの期待が広がった。

米国のビットコイン現物ETFは5営業日連続で純流入となり、流入額は合計7億2730万ドルに達した。半導体株の堅調な推移も投資家心理の改善につながり、リスク資産全般への警戒感を和らげた。

もっとも、CLARITY Actを巡る先行きにはなお不透明感が残る。ホワイトハウスが倫理条項の受け入れで前向きな姿勢を示したと伝わった一方、法案文言の公表や民主党議員の支持確保といった課題はなお残っており、上院採決の行方は見通しにくい。

報道によれば、ホワイトハウスはトランプ氏の暗号資産関連事業を巡る利益相反の制限案について、上院民主党に受け入れを促している。ただ、倫理条項の詳細は明らかになっておらず、法案審議の日程も限られている。

市場予測にも慎重な見方が出ている。予測市場「Polymarket」では、トランプ大統領一族と関係する暗号資産事業を巡る利益相反論争が浮上したことを受け、法案の年内成立確率が今月初めの55%から40%に低下した。

ルーベン・ガジェゴ上院議員(民主党)は、共和党が提示した倫理条項について「受け入れられない水準だ」と批判した。上院銀行委員会と農業委員会の改正案を一本化する作業も、なお完了していないという。

別の予測市場では、年内成立の可能性が32%まで低下する場面もあった。ホワイトハウスの譲歩内容が実際の法案文言として確認されるまでは、過度な楽観も悲観も避けるべきだとの見方が広がっている。

上院は8月の休会を控えており、残された立法日程は多くない。来週初めにも公表が見込まれる修正法案の内容が、今後の焦点となりそうだ。

マクロ環境も相場の方向性を左右している。ケビン・ウォーシュFRB議長は下院証言で、FRBは特定産業を救済しないとの考えを示し、暗号資産も例外ではないと明言した。

ウォーシュ氏はこれまでビットコインに比較的理解を示す人物とみられてきたが、今回の発言では市場参加者の自己責任原則を強調した格好だ。ステーブルコイン危機の際に中央銀行が安全網になるとの期待を後退させる内容であり、市場では利下げ期待への影響も含めて慎重に受け止められている。

ビットコイン相場はなおレンジ圏での推移が続く。半減期サイクルを基に長期目標を50万ドルとみるPlanBの見方や、BitMine会長トム・リー氏が人工知能拡大の恩恵銘柄としてイーサリアムを挙げた発言など、市場には強気の見方も残る。ただ、短期的には地政学リスクと立法を巡る不透明感が上値を抑えている。

関連動向では、デジタル資産立法を急ぐ動きも伝わった。政府が年内のデジタル資産関連法整備の完了を目標に掲げる中、与党・共に民主党も9月に党政統合案の提出を進める方針だ。ただ、デジタル資産タスクフォースの再編やウォン建てステーブルコインの発行スキームなど、主要論点の調整はなお残っている。

企業によるステーブルコイン活用も広がりつつある。Hyundai Motorは、米国法人とメキシコ法人の間で2万ドルの資金をAvalancheブロックチェーン上のUSDTに換えて送金する概念実証を完了した。銀行網経由では3〜4時間かかっていた処理時間を、7分まで短縮できたという。

送金スキームの設計と規制・会計要件の検証はHyundai Cardが担当した。次の段階では、決済区間の拡大や現地通貨での精算まで試験範囲を広げる計画としている。海外子会社間の資金管理にステーブルコインを適用した事例として、今後の制度設計論議でも参考事例になる可能性がある。

一方、機関投資家向け資産管理サービスを手がけるAnchorage Digitalは、機関投資家向けのTron(TRX)ステーキング支援を拡大した。アルトコイン分野でも機関資金の裾野が広がっていることを示す動きといえそうだ。

技術面では、サトシ・ナカモトが16年前に示した量子コンピュータ対応の構想が、現在議論されているビットコイン改善提案(BIP)360・361の骨格になっているとの分析が改めて注目を集めた。Googleが、ビットコインやイーサリアムの解読に必要な量子資源は従来想定より少ない可能性があるとの見解を示したことで、量子耐性を巡る関心が高まっている。

セキュリティ面でも警戒は続く。Kasperskyは、暗号資産投資家を標的にした新たなマルウェアフレームワークを確認したと公表した。脅威は技術論にとどまらず、個人投資家レベルでも実務的な対策が求められている。

小型アルトコイン市場では、Dogecoinのショートポジションが12時間で一掃され、弱気ポジションが急速に縮小した。Shiba Inuでも1日の焼却量が675万枚に達し、焼却率が140%上昇するなど、ミームコイン特有の材料が相場を動かした。

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