ビットコイン 写真=Reve AI

取引所でのステーブルコインの純流出が35日連続となり、ビットコインの買い需要の弱さが改めて意識されている。分析では、ビットコインとステーブルコインの資金フロー指標がそろって弱含んでおり、相場の持続的な上昇には買い手資金の回復が欠かせないとの見方が示された。

ブロックチェーンメディアのCoinpostによると、アナリストのアクセル・アドラー・ジュニアは21日(現地時間)のモーニングブリーフで、取引所の資金フローを示す2つの指標が同時に弱い需要シグナルを発していると指摘した。

ビットコインは21日、6万5000ドル(約975万円)前後で推移した。ただ、取引所ベースの需給は価格動向ほど強くないというのがアドラーの見立てだ。取引所に出入りするビットコインとステーブルコインのネットフローをもとに需給バランスを検証した結果、21日時点では両指標とも弱い方向を示しているとした。

ビットコインの30日ネットフローは基準線付近で推移し、足元ではやや流入超に傾いていた。アドラーは、2023年と2024年の価格の底値圏で見られたような大幅な流出、つまり蓄積局面を示す動きが、直近のチャートでは確認できないと指摘した。

大きな流出が見られないことは、大規模な蓄積が進んでいないことを意味するという。このため、取引所内のビットコイン供給は依然として売り圧力として残っていると解釈できる。アドラーは、ビットコインのネットフローが継続的な流出基調に転じるまでは、需給改善の明確な材料とはなりにくいとみている。

一方、ステーブルコインの動きはさらに弱い。取引所ベースのステーブルコイン30日移動平均ネットフローは長期にわたってマイナス圏にとどまり、直近ではマイナス1億ドル(約150億円)を下回る水準まで低下した。

アドラーは、これは買い手側の資金が取引所の外へ流出し続けていることを示すシグナルだと分析する。

また、ステーブルコインの流入不足が、ビットコインの買い資金の細りにつながっている点も強調した。ステーブルコインの流入が回復しなければ、ビットコイン需要を支える資金が市場に入りにくいという。

さらに、この指標が再び0を上回る水準に戻るまでは、上値追いの動きも資金面の制約を受けやすいとした。

結局のところ、ビットコインとステーブルコインの両指標は同じ結論を示している。ビットコインは取引所外への流出を通じた蓄積局面に入っておらず、ステーブルコインの流出も続いている。このため、6万5000ドル台を維持していても、持続的な上昇を支える買い需要は乏しいとの見方だ。

今後の焦点は、ステーブルコイン資金が取引所に戻るかどうかにある。アドラーは、ステーブルコインのネットフローが0を上回る水準に回復することが、最も重要な改善シグナルになり得るとみている。

一方で、マイナス1億ドルを下回る流出がさらに続けば、下押し圧力が強まる可能性があると警告した。

こうした局面では、市場は価格そのものよりも取引所の資金フローの変化に敏感に反応する可能性がある。ビットコインの現物価格が一定レンジを維持していても、取引所内外のビットコイン移動とステーブルコイン流入がそろって改善しなければ、需給反転のシグナルとは受け止めにくいという。

キーワード

#ビットコイン #ステーブルコイン #取引所 #資金フロー #アクセル・アドラー・ジュニア
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.