科学技術情報通信部と警察庁は7月22日、ソウル市西大門区の警察庁本館で、第3回「科学治安R&D成果展示会」を開催した。AIを軸に、捜査支援や現場支援など5分野の研究成果を紹介し、麻薬検知装置やディープフェイク判別技術などを公開した。
今回の展示会は、捜査支援、現場支援、国民安全、ロボティクス、モビリティの5分野で構成した。科学技術情報通信部は今年から共催機関として参加しており、先端科学技術やAIの研究開発成果を治安現場へ広く導入する狙いがある。
捜査支援分野では、現場で麻薬成分を判別する「AIラマン分光器」や、ディープフェイクの動画・音声・画像を検知する「偽造・変造コンテンツ判別システム」など、7件の研究成果を展示した。AIラマン分光器は20種類の麻薬を検出でき、既存麻薬の光源スペクトルとの類似性を分析して、新種や混合麻薬の判別にも対応するという。
韓国とドイツの研究チームが共同開発を進める偽造・変造コンテンツ判別システムは、8月に両国で現場実証を行う計画だ。ディープフェイクやAI生成ニュースを見分ける技術の高度化を進めている。このほか、郵便物に隠された麻薬類を自動検出する「複合X線装置」も公開した。透過型X線と後方散乱X線を組み合わせ、AIによる画像判読技術で有機物や麻薬類を検知する装置だ。
現場支援分野では、治安関連知識の検索や国会向け提出資料、報道資料、報告書の作成を支援する警察業務向けAIサービスを展示した。警察官の脳・心血管系疾患の予防を目的とした健康管理プラットフォームも紹介した。
国民安全分野では、犯罪被害者の水平・垂直方向の位置を把握し、自動通報につなげる低消費電力の位置追跡技術や、不法ドローンの操縦制御権を確保する対応技術を紹介した。ロボティクス・モビリティ分野とXR射撃体験コーナーでは、治安用ロボットや教育装置も体験できるようにした。
ク・ヒョクチェ科学技術情報通信部第1次官は「AIは国民の安全を守る中核インフラとして定着しつつある」と述べ、「先端科学技術とAIの研究開発力を結び付け、科学治安R&Dへの投資と政策支援を拡大していく」と強調した。
ユ・ジェソン警察庁長官職務代行は「AIは国民の安全を共に守るパートナーだ」とした上で、「関係機関との連携を強化し、科学治安が実際の現場を変える契機にしたい」と語った。