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Coinbaseはカナダで、暗号資産に加えてトークン化株式や予測市場も扱う総合金融アプリの展開を検討している。現地規制当局と協議を進めているが、具体的な商品内容や提供開始時期は公表していない。

21日付のブロックチェーンメディア「Bitcoin Magazine」によると、Coinbase CanadaのCEO、エリック・リッチモンド氏は、カナダの利用者が1つのアプリで幅広い金融商品を取引できるよう、サービス領域を拡大する計画を明らかにした。

リッチモンド氏はBNN Bloombergのインタビューで、暗号資産の売買にとどまらず、トークン化株式や予測市場にも投資できる環境の整備を目指す考えを示した。ブロックチェーンと暗号資産を基盤に設計することで、24時間取引が可能になると説明している。

Coinbaseはこのサービスの提供に向け、カナダの規制当局と協議中だ。ただ、どの金融商品を取り扱うのか、いつ開始するのかといった詳細は明らかにしていない。

こうした動きは、暗号資産取引所が事業領域を伝統的な金融市場へ広げる流れとも重なる。トークン化株式は、既存の株式をブロックチェーン上で取引できるようにした商品であり、取引時間の制約や決済・清算の遅さといった従来市場の課題を補えるとの見方がある。

リッチモンド氏は、銀行や株式市場では取引終了が午後4時ごろに集中し、送金の清算にも数日かかるなど、既存の金融システムには非効率な面が残ると指摘した。一部の投資商品が富裕層に偏って提供されてきたことに対しても、利用者の問題意識が高まっていると述べた。

Coinbaseは米国ではすでに、株式や予測市場に関連するサービスを利用者向けに提供している。ビットコイン取引プラットフォームとして出発した後、取扱対象を数百のデジタル資産へと広げており、カナダでも総合金融アプリへの展開を進める構えだ。

最近の事業拡大も、この方向性を裏付けている。JPモルガンは昨年、顧客が銀行口座をCoinbaseのプラットフォームに直接連携できるよう、Coinbaseと契約を結んだ。CoinbaseはBlackRockなどウォール街の大手金融機関に暗号資産のカストディサービスを提供しているほか、米政府が押収した暗号資産の保管も担っている。

また、Coinbaseは4月、米通貨監督庁(OCC)から全米規模の信託銀行認可に向けた条件付き承認を取得した。これにより、大手機関投資家向けに連邦レベルの暗号資産カストディサービスを提供する基盤を整えた。

ステーブルコインの報酬商品を巡っては、米銀行業界との競争も続く。Coinbaseは利用者に収益を還元するステーブルコイン商品の維持を目指しており、この分野を長期的な収益源の1つと位置付けている。

カナダで検討する総合金融アプリは、Coinbaseが暗号資産取引所の枠を超え、総合金融事業者へと事業を広げる戦略の延長線上にある。今後は、現地当局との協議が実際のサービス提供につながるか、またトークン化株式と予測市場が新たな利用者の獲得に結び付くかが焦点となる。

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