Super Micro Computerが収益性見通しの大幅な引き上げと600億ドル超の新規受注を明らかにし、株価が急伸した。AIサーバー需要の拡大を背景に受注残も過去最大となり、投資家の見方が改善した。
CNBCが21日(現地時間)に報じたところによると、同社は業績見通しの更新で、2026年度第4四半期(6月30日終了)の売上総利益率と調整後売上総利益率が15〜17%になるとの見通しを示した。
5月に示していた従来予想の8.2〜8.4%を大きく上回る水準だ。改善要因として同社は「顧客構成と製品構成の好転」を挙げた。高採算のAIサーバー製品や主要顧客向け案件の比率上昇が、利益率の押し上げにつながったとみられる。
一方、売上高見通しは据え置いた。6月四半期の売上高は110億〜125億ドル(約1兆6500億〜1兆8750億円)を見込むが、着地はこのレンジの下限寄りになるとした。市場コンセンサスの116億7000万ドル(約1兆7505億円)に比べるとやや慎重な見方だが、市場では利益率改善の大きさが好感された。
受注面でも強さが目立った。同社は、6月30日時点の受注残が過去最大となり、会計年度第4四半期に獲得した新規受注が600億ドル(約9兆円)を超えたと明らかにした。これらの受注は、今後数四半期にわたって順次売上に反映されるという。
業績を支えているのは、AIサーバー市場の旺盛な需要だ。Super Micro ComputerはNVIDIA製GPUを搭載したAIサーバーを成長の柱としており、生成AIの普及に伴うデータセンター投資拡大の代表的な恩恵銘柄とみられている。
こうした見方は競合各社の株価にも波及した。時間外取引ではDell Technologiesが約5%、Hewlett Packard Enterprise(HPE)が約4%上昇し、AIサーバー市場全体への楽観が広がった。
市場では、イーロン・マスク氏との協業の可能性にも関心が集まっている。チャールズ・リャンCEOは先月、Xへの投稿で、SpaceXとxAI向けに新たなギガワット級AIデータセンターを1年以内に追加構築することを誇りに思うと述べていた。この発言は、AIインフラ投資の拡大が大型契約につながっている可能性を示すものとして受け止められた。
もっとも、同社は大口受注が直ちに業績へ反映されるわけではない点も強調した。今四半期の売上高はガイダンス上限ではなく下限寄りを見込んでおり、市場では新規受注の売上転換ペースと高い利益率の持続性が焦点となっている。
同社は8月11日に決算発表のカンファレンスコールを開く予定だ。600億ドル規模の新規受注の顧客構成や納期、AIサーバー需要の持続性に加え、収益性の改善が一時的なものかどうかに注目が集まりそうだ。