NVIDIAはAIデータセンター向けCPU「Vera」の詳細仕様を公表し、6月にOpenAI、Anthropic、SpaceXなどへ供給したと発表した。GPUに続いてCPUも自社設計とし、AIサーバー市場で攻勢を強める。
Veraは、NVIDIAがCPUコアを自社設計した初のサーバー向けCPUとなる。21日付のCNBC報道によると、同社はVeraについて、AIエージェントの処理環境におけるボトルネックの低減を重視して設計したと説明。IntelとAMDのx86チップに比べ、AIエージェント処理性能が50%高いとしている。
設計では多コア化より単一コア性能を優先した。NVIDIAでVeraのプロダクトマーケティングを担当するハンナ・クタン氏は、単一コア性能に加え、高いメモリ帯域幅と低遅延によってGPUの利用率を高める狙いだと説明した。
NVIDIAは単体のチップ販売に加え、ラック単位の完成システム販売も拡大している。NVIDIAはVeraを単体でも、GPUと組み合わせた構成でも提供する。
水冷ラックでは最大256基のVeraを搭載できるほか、1台のサーバーにVeraを2基搭載する構成も用意する。GPUと組み合わせた「Vera Rubin」システムとしても投入する。
同社によると、2022年にChatGPTが登場した当初のAIサーバーは、CPU1基に対して最大8基のGPUを接続する構成が主流だった。その後、人手を介さずバックグラウンドで動作するAIエージェントが増え、データ供給と処理を担うCPUの重要性が改めて高まっているという。
Veraの導入はまだ初期段階にある。NVIDIAがパートナーとして実名を公表した主要クラウドサービス事業者は、現時点でOracleのみだ。
OpenAIは今四半期からVeraを大規模に配備する計画。Veraの消費電力は250ワットから450ワットで、1チップ当たり最大1.5テラバイトの低電力メモリをサポートする。