XRPのデリバティブ市場で、相場の方向感が定まりにくい状態が続いている。清算動向とファンディングレートに大きな偏りは見られず、市場は中立的な地合いにあるとの見方が示された。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」は20日、CryptoQuantのアナリスト、ペリネイの分析として、Binanceの清算指標とファンディングレートを踏まえると、XRPは明確なトレンドを欠いていると伝えた。
判断材料の一つは、ロングとショートの清算規模に大きな偏りがない点だ。Binanceのデータでは、ロング清算は約10万3000XRP、ショート清算は約12万2000XRPだった。両者の差は限定的で、一方向にポジションの巻き戻しが集中した状況ではないとみられる。
ペリネイは、下落圧力が強い局面であればロング清算が大きく膨らみ、買いが優勢ならショートスクイーズによってショート清算が急増するのが一般的だと説明した。足元ではそのどちらにも傾いていないことが、中立的な市場構造を示しているという。
ファンディングレートがゼロ近辺で推移していることも、中立との見方を補強する材料とされた。トレーダーがロング、ショートのいずれにも強く賭けていない状況を示唆している。
清算規模が近いことは、レバレッジポジションが比較的均衡していることも意味する。価格が短期的に振れやすい局面でも、片側だけが崩れるのではなく、ロングとショートの双方で清算が発生しているためだ。ペリネイは、市場参加者の方向感に対する確信が弱く、短期反転が起きやすい環境だとみている。
加えて、大規模なスクイーズが発生する可能性も現時点では高くないとした。ファンディングレートがゼロ近辺にあるため、過度な楽観や悲観が積み上がっておらず、清算データと合わせてみると、投資家はXRPの次の値動きをまだ見極め切れていない状態だという。
一方、現物価格は底堅さを保っている。XRPは1.10ドル台(約165円)で推移しており、短期の主要サポートゾーン下限付近にとどまっている。
上値ではテクニカル面の抵抗が重なる。50日SMAは1.12ドル(約168円)、100日SMAは1.25ドル(約188円)、200日SMAは1.42ドル(約213円)に位置し、本格反発に向けて意識される水準とされた。
下値では、1.00〜1.06ドル(約150〜159円)で買い需要が直近の売り圧力を一定程度こなしてきた。ただ、日足終値で1.00ドル(約150円)を割り込めば、0.80ドル(約120円)まで一段安の余地が広がる可能性がある。0.90〜0.93ドル(約135〜140円)も重要なサポートとされ、このゾーンを下抜ければ反発期待はさらに後退し得る。
当面の上値目標としては、1.13ドル(約170円)の回復が挙げられた。この水準は従来のサポートからレジスタンスへ転換したとされる。その先では、50日EMAと主要フィボナッチ抵抗が重なる1.15〜1.20ドル(約173〜180円)ゾーンが次の関門になるという。
今回の分析は、現物市場の弱含みとデリバティブ市場の中立シグナルが同時に表れている点を映している。投資家心理が一方向に傾かないなか、今後のXRP相場は、サポートを維持できるか、レジスタンスを回復できるかに敏感に反応する展開となりそうだ。