ビットコインが21日朝、約1カ月にわたって上値抵抗となっていた6万5000ドル台を回復した。米国のビットコイン現物ETFへの資金流入が相場を支える一方、50日移動平均線が位置する水準では戻り売りへの警戒もくすぶっている。
21日午前8時時点のCoin360によると、ビットコイン(BTC)は前日比0.89%高の6万5172ドル。イーサリアム(ETH)は同1.66%高の1897ドルまで上昇し、1900ドルに迫った。ソラナ(SOL)は2.01%高の77.53ドル、XRPは1.52%高の1.111ドルだった。BTCドミナンスは58.42%。
ビットコインは7月15日にも6万5000ドル突破を試したが、その後は6万2460ドルまで押し戻された。今回は今月に入って3度目の上抜けトライとなる。
足元の値動きでは、この3週間にわたり安値を切り上げる展開が続いており、市場では上放れの可能性が高まっているとの見方が出ている。暗号資産トレーダーのダーン・クリプト氏は「6万5000ドルは7月を通じて上値を抑えてきたが、この水準での滞留時間が長いほど突破の確率は高まる」と指摘した。
相場上昇の背景には、機関投資家マネーの流入がある。米国のビットコイン現物ETFには直近7日間で約12億ドルの新規資金が流入。このうち半分前後をBlackRockのIBITが占めた。
Yahoo Financeは、今回の上昇について、ソーシャルメディア発の個人投資家ブームではなく、資産運用会社や年金基金などによる買いが主因だと伝えた。CryptoQuantのデータによると、1000~1万BTCを保有する大口ウォレットは直近60日間で6万6700BTCを積み増した。これは2月以降で最も強い買いのペースで、6月中旬に記録した6万8000BTCの積み増しに近い水準だという。
もっとも、上抜けが完全に定着したとは言い切れない。6万5000~6万5100ドルは50日移動平均線が位置する価格帯で、売り注文や利益確定売りが出やすい水準とされる。
加えて、6万3000~6万5000ドルには過去の出来高が集中しており、上値の重さも意識されやすい。6月にはETFの純流出額が45億ドルに達し、2026年の累計純流出額も52億ドルに上る。足元で資金流入に転じたことだけで、相場のトレンド反転を断定するのは時期尚早だとの慎重な見方も根強い。