Naverのイ・ヘジン創業者兼取締役会議長、チェ・スヨンCEO、キム・ヒチョルCFOら経営陣が、週明けにもカナダ・トロントにあるBrookfield本社を訪問する。AIファクトリー構築に必要なデータセンターや電力などのインフラ整備を巡り、投資や資金調達について協議するとみられる。
業界関係者によると、今回の訪問には関連会社の主要幹部も同行する見通しだ。創業者、CEO、CFOがそろって海外企業の本社を訪れるのは異例で、投資と財務を統括するCFOが同席する点から、投資スキームや規模に関する協議が相応に進んでいる可能性があるとの見方も出ている。投資規模については、少なくとも兆単位に上るとの観測もある。
市場では、Naver経営陣がBrookfield幹部と会談し、データセンターを含むAIファクトリー構築に向けた投資と資金調達策を集中的に協議するとみている。AIファクトリーは、GPUサーバ、データセンター、電力・冷却設備といった物理インフラに、AIモデルとクラウド技術を組み合わせ、大規模な演算能力を提供する基盤を指す。従来のデータセンターが検索、ショッピング、メールなどのサービスに必要なデータの保存・処理を担うのに対し、AIファクトリーはそうしたデータをもとにAIの成果物を生み出すための施設と位置付けられる。
Brookfieldはカナダに本社を置くグローバルな代替資産運用会社で、運用資産は1兆ドル(約150兆円)を超える。インフラ、エネルギー、不動産、プライベートエクイティ、クレジットなど幅広い領域に投資している。2025年11月には、NVIDIA、クウェート投資庁とともに、最大1000億ドル(約15兆円)規模のAIインフラ投資プログラムを立ち上げた。投資対象には、電力や用地の確保からデータセンター、GPUなどの演算資源まで、AIインフラ全般が含まれる。
Naverはこれに先立ち、NVIDIAとの技術協力を通じて、GW級のグローバルAIファクトリー構築を進めてきた。2027年上期に55MW規模で稼働を始め、同年中に海外インフラを含めて100MWへ拡大する計画。2028年には200MWまで増強し、最終的には1GW級のインフラ構築を目指す。NVIDIAとの協業がGPUやサーバ、AI技術のエコシステム構築に重点を置くのに対し、今回のBrookfield訪問は、データセンターや電力、用地といったハードインフラ整備のための資金調達が主眼とみられている。
具体的な投資手法は明らかになっていない。ただ、市場では持ち分投資よりも、データセンターやAIファクトリー事業に対する共同出資、あるいはプロジェクトファイナンスとなる可能性が高いとの見方が出ている。今回の本社訪問だけで投資交渉が最終段階に入ったと断定するのは難しく、投資規模や条件は今後の追加協議を経て固まる見通しだ。
Naver関係者は、今回の訪問や投資協議について「確認できる内容はない」とコメントした。