Kakao Gamesは7月8日、上場後初となる株主還元策を公表した。保有する自己株式の一部を消却するほか、株式報酬制度(RSU)を導入し、資本準備金の減額案も臨時株主総会に付議する。新たな経営体制への移行後で初の本格的な資本政策となる。
今回の施策は、LINEヤフーの大株主変更と、キム・テファン氏、イ・シウ氏による代表2人体制への移行後に打ち出した初の資本政策。一過性の対応ではなく、中長期の企業成長と株主価値の向上を並行して進める方針の一環と位置付けている。
同社の公正開示によると、保有する自己株式は普通株85万4009株。このうち約60%に当たる50万株(約299億ウォン)を7月15日に消却する。発行済み株式総数は減少する一方、資本金は変わらない。これにより、財務の安定性を維持しつつ、1株当たり価値の向上につなげる考えだ。
消却後に残る35万4009株は、従業員向けRSUの交付原資に充てる。今回のRSUは新株発行ではなく、会社が保有する自己株式を直接交付する方式の長期インセンティブ制度となる。
付与は、中長期の経営成果と株主価値に連動した条件を満たした対象者に限定する。付与対象者や付与株数、権利確定期間などの詳細は、今後、臨時株主総会での承認を経て、取締役会で最終決定する。
あわせて同社は、資本準備金を減額して利益剰余金に振り替える議案も臨時株主総会に上程する予定だ。現金の流出を伴わない資本勘定の整理で、今後の業績や経営環境を踏まえ、配当や自己株取得など中長期の株主還元策を継続しやすくする狙いがある。
これに先立ち、6月の臨時株主総会では、シン・クォンホ最高財務責任者(CFO)が、株主価値の向上を経営判断の最優先事項とし、自己株式の活用や消却などを幅広く検討していると説明していた。今回の施策は、その方針を具体化した最初の事例となる。
一方で同社は、下半期に多様なジャンルの新作投入を進め、グローバルゲーム市場の開拓と業績回復の両立を目指す。2.5Dの多人数同時参加型オンラインRPG(MMORPG)「トッケビの世界」、MMORPG「オーディンQ:ヴァルキリーコール」、オープンワールド型のゾンビサバイバルシミュレーター「God Save Birmingham」、オンラインアクションRPG「ArcheAge Chronicle」など、ジャンルやプラットフォームをまたぐ新作ラインアップを展開する。
Kakao Gamesは、「新たな経営体制の下、利用者、株主、従業員、パートナーを含むすべてのステークホルダーの満足度向上を目指す」としたうえで、「多様な新作を通じて国内外の利用者に差別化された体験を提供し、中長期の株主還元策と企業成長をバランスよく推進する」とコメントした。