国家人工知能戦略委員会は7月8日、ソウルスクエアで「AI時代のデータ価値評価」セミナーを開催した。AIシフトが進む中でデータをデジタル資産として評価する制度の活用が十分に進んでいないとして、金融分野での活用拡大や中小・スタートアップ支援の方向性を議論した。
委員会は、データがAI時代の中核資源となる中、企業にとってデータの生産と確保は重要課題になっていると説明した。データを単なる情報ではなく、経済的価値を持つデジタル資産として活用する動きも強まっているという。
データ価値評価制度は、「データ産業振興および利用促進に関する基本法」第14条などに基づいて制度化されている。ただ、産業界での活用はなお限定的だとした。
セミナーでは、The LAB-i代表のパク・ヒョヌ氏が「データ価値評価モデルと適用」をテーマに、国内外の評価手法を説明した。Samjong KPMG専務のイ・ドングン氏は、「データ価値評価の事例と国際動向、データ資産の活用策」をテーマに海外事例を紹介した。
海外事例としては、RedditとTempus AIの新規株式公開(IPO)、TruVetaの投資誘致、MetaによるScale AIの買収、23andMeの経営破綻後の売却などが挙げられた。
参加者は、データ価値評価モデルの活用促進策と、データを保有する企業への支援のあり方について意見を交わした。具体的には、データ価値評価制度の金融分野での活用拡大、小規模事業者を含む中小企業やスタートアップのデータ資産評価に向けた政策支援、関係省庁の連携強化の必要性を共有した。
今回のセミナーは、委員会のデータ分科会が主導して準備した。関係省庁や公的機関、AI企業の関係者らが参加し、オンラインでも同時配信した。
データ分科委員長で漢陽大学コンピュータソフトウェア学部教授のペク・ウノク氏は、「データはAI技術における最も中核的な要素であり、AI企業の価値はデータを軸に評価されるべきだ」と述べた。その上で、「データ価値評価制度は、物的担保に乏しい小規模AI・データ企業にとって、資金調達の道を開く力になり得る」と強調した。