中国では上半期、新規ユニコーンの増加とともに投資資金のAI・ロボット集中が鮮明になった。写真=Shutterstock

中国で2026年上半期、新たに67社のユニコーン企業が誕生した。半期ベースでは過去2番目の多さで、新規ユニコーンの53%超がAI・ロボット分野に集中した。未上場企業への資金流入に加え、関連企業のIPOも相次ぎ、中国の先端スタートアップ投資がAIとロボットを軸に再編されつつある。

7日付のCryptopolitanによると、2026年上半期に中国で新たに誕生したユニコーンは67社だった。およそ3日に1社のペースでユニコーンが生まれた計算になる。

今回の増加をけん引したのはAIとロボットだ。2021年下半期は電気自動車、バイオ医薬、消費者向けインターネット企業が比較的バランスよく成長していたのに対し、今年上半期は新規ユニコーンの過半に当たる53%以上がAI・ロボット分野に集まった。中国のスタートアップ市場で、資金と評価が特定の先端分野に集まりつつあることを示している。

注目企業の一つが、杭州を拠点とするAIスタートアップのDeepSeekだ。DeepSeekは初の外部資金調達で企業価値が約4000億元と評価され、ByteDance、Ant Group、SHEINに次ぐ中国4位のユニコーンとなった。

DeepSeekは昨年公開したAIモデル「R1」で世界的な関心を集めた。学習コストは29万4000ドル(約4400万円)にとどまったとされ、米国の競合より大幅に低いコストで競争力のあるAIモデルを開発したと説明している。こうした低コスト開発と高い企業価値が重なり、中国のAIスタートアップに対する投資熱は一段と強まっているとの見方が出ている。

新規ユニコーンの多くは、なお成長初期にある。全体の約78%は企業価値10億〜20億ドル(約1500億〜3000億円)に集中し、67社のうち32社は設立から3年以内だった。このうち14社は2023年創業で、生成AIブームの本格化以降に登場した企業群が急速に評価額を高めた格好だ。

世界全体でみても、中国の存在感は大きい。PitchBookによると、2026年上半期に世界で新たに誕生したユニコーンは90社で、このうち67社を中国企業が占めた。全体の74%以上に当たり、世界的なユニコーン増加もAIブームが主導したとみられている。

産業分野でのAI導入も広がっている。中国では大手産業企業の30%以上が、すでにAIを業務に活用しているとされる。ヒューマノイドロボット市場の拡大も続いており、Morgan Stanleyは今年の中国におけるヒューマノイドロボット出荷見通しを、従来の2万8000台から5万台へ引き上げた。

ロボット企業のIPOも動き始めた。中国証券監督管理委員会はこのほど、Unitree Roboticsの上海スター・マーケット上場を承認した。同社は約42億元の調達を計画しており、企業価値は約420億元と評価されている。中国のロボット企業としては珍しく黒字を確保しており、昨年の売上高は17億元、調整後利益は5億9100万元だった。

出荷台数ベースで中国最大のヒューマノイドメーカーとされるAGIBOTも、2026年下半期に香港市場への上場を検討している。市場では企業価値を400億〜500億香港ドルとみている。

こうした動きから、中国のAI・ロボット投資は未上場スタートアップにとどまらず、公開市場にも広がっている。AIとロボットが中国テック企業の成長分野として一段と存在感を強めている。

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