Netflixは8日、視聴者の「注目度」を軸に据えた新たな広告戦略を発表した。従来の露出量中心の評価から、広告がどれだけ視聴者の関心を引き付け、行動につながったかを重視する方向へ転換する。あわせて、2027年までに広告サービスの提供地域を計27カ国へ広げる計画も明らかにした。
同社は前日、ソウルのグランドインターコンチネンタル・ソウル・パルナスで、国内広告主約600人を対象にイベント「ビハインド・ザ・ストリーム 2026」を開催し、新たな広告戦略「アテンション・トゥ・コネクション」を公表した。
Netflix Korea広告部門ディレクターのイ・チュン氏は、「足元の広告・マーケティング市場では、『どれだけ多く露出したか』から、『誰にどれだけ深く届いたか』へと競争軸が移っている」と説明した。そのうえで、「Netflixは、エンゲージメントの高い視聴者と多彩なコンテンツを強みに、ブランドメッセージを深く届けられる最適なパートナーだ」と述べた。
広告業界では、到達率や総視聴率といった従来指標だけでは、実際の広告効果を十分に説明しにくいとの見方が広がっている。視聴者の関心を引けない広告は記憶に残りにくく、購買にも結び付きにくいというのがNetflixの問題意識だ。
同社が打ち出した「アテンション・トゥ・コネクション」は、コンテンツと技術を通じて注目度の高い視聴者とブランドを結び付け、成果につなげることを柱とする。Netflixが2025年に実施した自社調査では、Netflix広告に接触した視聴者の74%が、広告視聴後に製品の検索や購入などの行動を起こしたという。グローバル調査会社Kantarの研究でも、到達率や総視聴率はブランド効果との相関が低かった一方、注目度はブランド効果と0.6以上の相関を示したとしている。
イ氏は、「グローバルの新規加入者の60%が広告付き料金プランを選択していることは、広告パートナーとターゲット消費者との接点が広がっていることを示す」と指摘。「ブランド広告が視聴者とより深くつながり、しっかりと注目されるよう取り組んでいく」と語った。
イベントでは、Netflixコンテンツの世界観とブランドメッセージ、ターゲット消費者との接点を生かした国内広告パートナーシップの事例も紹介した。Netflixはコンテンツと広告の連携を強化するため、Netflix Ads Suite、シングルタイトルスポンサーシップ(STS)、インタラクティブ動画広告といった新たなソリューションを導入している。
Netflixは2027年までに15カ国で新たに広告事業を開始し、広告サービスの提供地域を計27カ国へ拡大する計画だ。