Strategyは7日、1週間でビットコイン3588BTCを約2億1600万ドル(約324億円)で売却したと発表した。2022年12月以来の大口売却とみられ、市場では当時と同様に相場が反発へ向かうかどうかに注目が集まっている。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」によると、今回の売却は2022年12月以降では事実上初の目立った大規模売却に当たるという。
マイケル・セイラー氏が率いるStrategyは同日、売却代金をデジタルクレジット関連証券の配当原資に充てる計画だと明らかにした。
今回の3588BTCは、6月30日に実施した2件の売却分を合算したものだ。内訳は1363BTCと2225BTCで、平均売却単価はそれぞれ1BTC当たり5万9256ドル(約889万円)、6万773ドル(約912万円)だった。
一方で、同社の平均取得単価は1BTC当たり7万5651ドル(約1135万円)だった。このため、3588BTCの売却による実現損失は5544万ドル(約83億円)を超えた。6月初旬にも32BTCを約247万ドル(約3億7000万円)で売却していたが、規模は今回を大きく下回る。
市場の関心は、今回の売却そのものよりも過去の事例との比較に向かっている。X(旧Twitter)では、Strategyが前回一定規模のビットコイン売却を実施したのは2022年末だったとの指摘が出ている。
当時、Strategyは税務上の損失計上を目的に、704BTCを1BTC当たり約1万6500ドル(約248万円)で売却し、約1180万ドル(約18億円)を確保した。
ただ、この動きは一時的だった。Strategyはその後まもなく810BTCを買い戻し、長期のビットコイン保有戦略を事実上維持した。今回の売却まで、目立った大口売却はなかったとされる。
両局面がいずれも弱気相場の中で起きたことも、比較が進む背景にある。2022年12月の売却時、ビットコインは1万6400ドル(約246万円)近辺で推移していたが、その後2025年10月には12万6200ドル(約1893万円)まで上昇した。安値からの上昇率は7.7倍超に達する。
このため一部トレーダーの間では、今回も同様の展開になる可能性があるとの見方が出ている。直近の売却は、ビットコインが過去最高値から約50%下落した後に行われた取引だった。
ビットコインは5万8000ドル(約870万円)近辺まで下落した後に反発し、現在は6万3500ドル(約953万円)水準で推移している。仮に前回と同じく7.7倍の上昇が続けば、現在値ベースで約48万4800ドル(約7272万円)まで上昇し得るとの試算もある。
もっとも、こうした見通しが現実味を帯びるかは不透明だ。流通量を約2005万BTCとすると、ビットコインの時価総額は約9兆7200億ドル(約1458兆円)に膨らむ計算になる。
今回の売却は資金運用上の判断とみられる一方、市場では短期的な需給への影響に加え、過去の弱気相場と同様に底打ちシグナルとして解釈できるかを見極めようとしている。