ビットコインが数週間ぶりの高値圏を回復した。もっとも、マーケットメーカーのWintermuteは今回の上昇について、構造的な上昇転換ではなく、短期的な安堵ラリーにとどまる可能性が高いとの見方を示している。
ブロックチェーンメディアのDecryptによると、7日(現地時間)のビットコインは直近1週間で約8%上昇し、6万3500ドル台で取引された。取引時間中には一時6万4500ドルを上回り、2週間ぶりの高値を付けた。
Wintermuteは最近の市場レポートで、マクロ環境の緩和に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派姿勢、イーサリアム関連の材料、機関投資家の採用拡大を巡るセンチメント改善が相場を押し上げたと分析した。同社は「今回の動きは典型的な安堵ラリーに見える」と指摘し、足元の反発を説明するのに特段の大きな材料は必要ないとの見解を示した。
相場反発の直接的な背景として挙げられるのが、ビットコイン現物ETFの資金フローの改善だ。現物ETFは先週、10営業日連続の資金流出に歯止めがかかり、2日には2億2200万ドル超(約333億円)の資金が流入した。7日にも2億6500万ドル超(約398億円)が流入し、流入基調を維持した。
ただ、Wintermuteは、これだけでトレンド反転を判断するのは時期尚早だと警戒する。「ETFへの流入が持続して初めて、本格的な反転の始まりとみなせる」とし、目先の反発が一時的な需給要因やショートスクイーズに近い動きにとどまる可能性を示した。さらに、より幅広い資金フローが戻るまでは、構造変化というより安堵感主導の戻りとの色彩が強いと付け加えた。
こうした見方の背景には、価格が戻したとはいえ、なお過去最高値から大きく下方にある現状がある。ビットコインは反発後も、史上最高値(ATH)12万6080ドルに比べて約50%安い水準にとどまっている。短期的に一段高となる可能性はあるものの、資金流入が一時的な反発を超えて続くかを確認できなければ、市場の評価も限定的になりそうだ。
今後の焦点は、現物ETFへの資金流入が継続するかどうかだ。マクロ環境や金融政策のトーン変化が追い風となるなか、機関投資家マネーが数日を超えて安定的に流入するかが、今回の反発の性格を見極めるうえで重要なポイントとなる。