American Bitcoin(ABTC)が500BTCを買い増しし、保有量を約8000BTCに引き上げた。保有額は約4億9570万ドルに達し、上場企業のビットコイン保有順位で16位となった。一方で、Nasdaqの上場維持基準に対応するため実施した15対1の株式併合後も、株価は軟調な推移が続いている。
同社は6日、500BTCの追加取得を明らかにした。これにより保有量は8000BTCとなった。
Bitcoin Treasuriesの集計によると、同社のビットコイン保有額は約4億9570万ドル。保有量ベースで、上場企業の中で16番目の規模となる。
American BitcoinはNasdaqに「ABTC」で上場している。同社はX(旧Twitter)への投稿で、Nasdaq上場後にビットコイン準備金が3倍超に増え、1株当たりのサトシ数も同期間に約3倍になったと説明した。
同社の設立にはエリック・トランプが関与しており、カナダの採掘事業者Hut8が支配持ち分を保有している。
もっとも、ビットコイン備蓄の積み増しとは対照的に、株価の戻りは鈍い。American BitcoinはNasdaqの1ドル基準に対応するため、2日に15対1の株式併合を実施した。
株式併合後、6日の取引は7.70ドル前後で始まった。SPAC合併で上場した時点と比べると、約91%低い水準にあるという。
ビットコインを財務戦略の柱に据える他社でも、動きは分かれている。マット・コールCEOが率いるストライブは、先週17.76BTCを追加取得し、総保有量を1万9882BTCに増やしたと明らかにした。
ストライブは第2四半期に6236BTCを取得した。同社は独自指標の「BTC利回り」が24.0%だったとし、同四半期の増加率は67.2%だったと説明している。
一方、ストラテジーは現金確保と配当原資の捻出を目的に、保有ビットコインの売却を進めた。米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、6月29日から7月5日までに3588BTCを売却した。
売却代金は、優先株の配当支払いと手元資金の拡充に充てた。
同社は6月末にも1363BTCを8080万ドルで売却しており、1BTC当たりの平均売却価格は5万9256ドルだった。さらに7月1日から5日までに2225BTCを追加で1億3520万ドルで売却し、平均売却価格は1BTC当たり6万773ドルだった。
ストラテジーは、配当と債務返済への対応を目的に、最大12億5000万ドル規模のビットコイン売却が可能な現金化プログラムを運用している。今回の売却もこの枠組みに基づくものだ。
同社は第2四半期にデジタル資産関連で83億2000万ドルの損失を計上した。大半は評価損によるもので、6月30日時点の帳簿上のビットコイン価値は496億7000万ドルとしている。
こうした各社の動きは、最近のビットコイン財務戦略が単純な保有競争にとどまらず、資金調達や配当、流動性管理の手段へと広がっていることを映している。6月には、上場企業が1カ月で約9000BTCを新たに組み入れた。
このうち最大の買い増しはストラテジーの3625BTCで、ストライブが3364BTCで続いた。後発のAmerican Bitcoinが保有量拡大を急ぐ一方、大口保有企業では配当や現金管理を目的とした売却も並行して進んでいる。