研究データのイメージ写真=Shutterstock

科学技術情報通信部は7日、国家研究開発事業で生じる研究データの管理・活用を促す「国家研究データ管理及び活用促進に関する法律案」が国会本会議で可決・成立したと発表した。研究データの公開を原則とし、管理計画の策定や統合プラットフォームへの登録を制度化することで、研究現場の生産性向上とAI活用基盤の強化につなげる狙いがある。

これまで、国家研究開発事業で生産された研究データには法的な管理義務がなく、各省庁や研究機関、研究者の裁量に委ねられてきた。公開基準や権利関係も明確ではなく、研究者間での共有や再利用が進みにくいことが課題となっていた。

法案の成立により、国家研究開発事業を実施するすべての研究開発機関には、国家研究データの管理義務が課される。研究データは原則公開とする一方、国家安全保障や営業秘密、第三者の権利保護などの事由がある場合は、一定期間は非公開とすることができる。

研究開発機関は、各研究開発課題の遂行過程で研究データ管理計画を作成して提出しなければならない。公開対象となるデータは、国家研究データ統合プラットフォーム、または分野別の専門プラットフォームに登録・連携する。

政府は、国家研究データの体系的な管理と活用を支援するため、国家研究データセンターや分野別専門センターを指定・運営できるようにする。

研究データの権利関係も整理した。研究開発機関が研究者からデータの権利を承継することを原則としつつ、研究者を国家研究データの生産者として表示し、成果保護にも配慮した。

また、科学技術情報通信部長官は3年ごとに国家研究データの管理・活用に関する基本計画を策定し、毎年の実施計画を立てる。研究データ管理の現状に関する実態調査や、改善勧告も行えるようになる。

政府は、法施行によって研究現場の生産性とAI活用基盤が大きく強化されると期待している。研究者は既存データを活用することで、重複実験や反復調査を減らせるとしている。

企業についても、蓄積された研究データをAIモデル開発やデータ基盤サービスの高度化に活用できるようになると説明した。

ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は「研究データはAI時代の中核的な研究資産であり、国家の研究開発投資の成果を広く行き渡らせるための土台だ」と述べた。その上で「今回の法制定を契機に、研究データが安全に保護されながら、研究界と産業界で幅広く活用されることを期待する」と語った。

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