iOS 27では、単機能の追加ではなく、iPhoneの標準アプリ全体にAI機能を広げる動きが焦点になりそうだ。画像=NineToFiveMac

Appleは来月8日(現地時間)に開幕する世界開発者会議(WWDC)で、次期OS「iOS 27」を発表する見通しだ。焦点はSiriの全面刷新と、iPhoneの標準アプリ全体へのAI機能の拡大にある。

米ITメディアのNineToFiveMacによると、AppleはiOS 27でSiriを大規模言語モデル(LLM)ベースのAIアシスタントとして再設計する可能性が高い。新しいSiriは独立したアプリとして提供され、チャットボット風のインターフェースやDynamic Islandと連動したデザインを採用する見込みだ。

強化はSiri単体にとどまらない。一般的な質問への応答性能を高めるほか、1回のリクエストで複数の作業を同時に処理する機能もサポートすると伝えられている。

さらに、過去のバージョンで延期された個人コンテキストの理解、画面認識、App Intents対応も再び盛り込まれる可能性がある。業界では、今回の刷新がSiriを中核に据えたAppleのAI戦略の本格始動になるとの見方が出ている。

写真アプリにはAI編集機能の追加が見込まれる。代表例として、画像を元の写真の外側まで拡張生成する「Extend」、色味や照明、画質を自動補正する「Enhance」、撮影後に構図を調整する「Reframe」が挙がっている。

なかでもReframeは、空間写真向けの機能とされる。既存のAI消去機能「Clean Up」についても、改良が加えられる可能性が指摘されている。

カメラアプリの見直しも進む見通しだ。AppleはiOS 18で、iPhone 16のカメラコントロールボタンと連動する視覚認識機能を導入したが、iOS 27ではこの機能をカメラアプリ内へ拡張する可能性が高いという。

新しいインターフェースでは、従来の写真・ビデオモードに加え、「Siri」モードが追加されるとの予測もある。

Apple Walletも用途を広げる。新機能として見込まれる「Create a Pass」により、各種チケットや入場証、日常利用のパスをユーザーが直接Walletに保存できるようになる可能性がある。

これによりWalletは、決済手段にとどまらず、デジタルIDや各種証票を扱う基盤へと役割を広げるとみられている。

ヘルスアプリも大幅刷新の対象になりそうだ。Appleはかつてサブスクリプション型の「Apple Health+」を検討していたが、現在は主要機能を標準のヘルスアプリで無料提供する方向へ戦略を修正したと伝えられている。

追加候補には、医師や専門家が制作した健康教育コンテンツ、AIを活用した健康コーチング、ウェルネス提案、栄養トラッキングの強化などが含まれる。

キーボードの自動修正機能も進化する可能性がある。単純な誤字脱字の修正にとどまらず、文脈に合った代替語や表現を提案する方式だ。

文章校正ツールに近い機能になる可能性があるが、AIベースで実装されるかどうかは現時点では確認されていない。

Safariには、タブグループの自動命名機能が追加される可能性がある。Apple Intelligenceを活用し、タブグループ内の内容を分析して自動的に名称を付ける仕組みだ。

付けられた名称は、必要に応じてユーザーが手動で修正できるという。

業界では、今回のiOS 27について、単なる機能追加ではなく、AppleがiPhoneの標準体験全体にAIを本格的に組み込み始める転機になるとの見方が強い。来月のWWDCでは、生成AI戦略で出遅れたとの評価を受けてきたAppleが、それを実際のユーザー体験としてどこまで具体化できるかが最大の注目点となりそうだ。

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