ビットコイン(BTC)が足元で持ち直しているものの、弱気相場はなお終わっていない――。暗号資産アナリストで「Into The Cryptoverse」創設者のベンジャミン・コーウェン氏は、現在の反発について、過去の弱気相場中盤にみられた戻り局面と似た動きだとの見方を示した。反発は今後数週間で一服し、その後は再び下落に向かう可能性があるという。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが6日付(現地時間)に報じた。
コーウェン氏は、現在のビットコインの値動きが過去の弱気相場中盤の反発パターンに近いと分析。その根拠として、過去サイクルに共通した値動きを挙げた。2014年、2018年、2019年の各局面では、ビットコインはいったん主要な移動平均線を回復して反発した後、再び下落トレンドに戻ったとしている。
今回も同様の展開をたどる可能性があるとして、同氏は「依然として弱気相場との見方を維持している」「現在の市場構造は過去サイクルとかなり似ている」と述べた。
短期的には上昇が続く余地を認めつつも、その勢いは長続きしないとみている。反発は今後数週間で天井をつけ、その後は再び上値が重くなる可能性が高いと予想した。
反落局面の目安として同氏が示したのは、ビットコインが直近で回復した、強気相場時のサポート帯だ。
もっとも、市場ではこの弱気シナリオに異論も出ている。今年のビットコインは過去の同局面に比べて相対的に底堅く、年初来の下落率も約10%にとどまっている。過去には同時期に30~35%下落するケースが一般的だったことを踏まえると、足元の値動きは比較的良好だという見方だ。
コーウェン氏も、今回のサイクルが過去と完全に一致するとは限らないと認めている。今回の高値形成局面については、過熱した楽観の中で付けたものではなく、むしろ市場の無関心の中で形成されたと評価した。
その理由として、個人投資家の参加が想定ほど強くなかったことに加え、アルトコインが反発局面でもビットコインに対して弱含んだ点を挙げた。
それでも同氏は、過去パターンの再現性を重視する。過去のサイクルでは、ビットコインが強気相場時のサポート帯をいったん上回った後、再びその水準を割り込み、200日移動平均線がレジスタンスとして機能したという。
同氏は「分析が正しければ、後から見れば非常に明確になるだろう」と述べた。そのうえで、仮に見立てが外れたとしても、市場がまったく別の方向に進む場合には、すでに安値から十分に上昇した後である可能性が高いとの認識を示した。
こうした発言からは、積極的に上値を追うよりも、防御的な対応を優先すべきだとの姿勢がうかがえる。
さらに同氏は、安値形成までの時間軸にも言及した。直近のサイクルでは、新たな安値を付けるまでに約140~174日を要した一方、現時点では直近安値から約88日しか経過しておらず、なお時間的な余地があると指摘した。
同氏は「今は88日目にすぎない」「3カ月後に何が起きるかを確信できる人はいない」とも語った。
これらを踏まえ、足元の反発は数週間で一服した後、再び強気相場時のサポート帯を試す展開となり、次の主要安値は10月ごろに形成される可能性があるとしている。
市場の関心は、今回の見通しが単なる下落予想にとどまらず、現在の反発そのものの持続性に疑問を投げかけている点に集まっている。今後数週間、ビットコインが上昇基調を維持できるのか、それとも再びサポート帯を試す局面に戻るのかが焦点となる。