XRPの価格議論を巡り、時価総額と市場規模の違いに言及したデイビッド・シュワーツ氏。写真=Shutterstock

Rippleの元最高技術責任者(CTO)であるデイビッド・シュワーツ氏は、XRPが20ドルに達するとの見方について、ビットコインが初期に100ドルを突破した局面と単純に重ねて論じるのは適切ではないとの考えを示した。時価総額や流通量が大きく異なる以上、必要となる資金規模もまったく違うためだ。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが5日(現地時間)に報じた。シュワーツ氏は、XRPの将来価格を巡る市場の議論について、ビットコインの過去事例をそのまま当てはめるのではなく、現在の市場規模を踏まえて見る必要があると指摘した。

今回の発言の背景には、一部コミュニティでXRPが長期的に1万ドルへ到達するとの強気な見方が出ていることがある。シュワーツ氏は最近、SNSで「ビットコインが100ドルになるという予測も、かつては非現実的に見えた時期があった」と述べていた。現在、一部投資家がXRPの20ドル到達を過度に楽観的な目標とみている状況と、当時のビットコインを巡る空気には共通点があるとの認識を示した形だ。

ただ、同氏は同時に、両者の比較には明確な限界があると強調した。ビットコインが2013年4月に初めて100ドルを超えた当時、時価総額は約13億ドルだった。これに対し、現在のXRPは時価総額が約866億3000万ドルで、価格は約1.4ドルとなっている。

同氏は、同じ「価格上昇」という現象でも、出発点となる市場規模が大きく異なる点が重要だと説明する。XRPの流通量は約617億9000万枚で、これを前提に価格が20ドルへ上昇した場合、時価総額は約1兆2300億ドルに達する計算になる。

こうした規模の違いを踏まえ、シュワーツ氏は、ビットコイン初期に見られたような急激な上昇が、大型の暗号資産で同じ形で再現されるハードルはより高いとの見方を示した。

同氏は性質の近い2つのトークンを例に挙げ、「一方の時価総額が他方の10倍なら、規模の小さい資産の方が急激な値動きが起きる可能性ははるかに高い」と説明した。さらに、「小規模なトークンは、大口保有者が買い集めるだけで100%上昇することもあり得る。一方、XRPのような規模の大きい資産では、意味のある価格変動を起こすために、はるかに多くの資金が必要になる」と述べた。

今回の発言は、シュワーツ氏がこれまで示してきたXRPの1万ドル到達論への懐疑的な姿勢ともつながる。同氏は以前、合理的な投資家がXRPの1万ドル到達の可能性を少しでも高く見積もっているのであれば、その期待はすでに価格にある程度反映され、現在よりも20ドルに近い水準で取引されているはずだ、との趣旨を示していた。

つまり同氏は、XRPの上昇余地そのものを全面的に否定しているわけではない。問題にしているのは目標価格の大小ではなく、その価格を正当化するために必要な市場規模や資金流入の大きさだ。

ビットコインの過去の値動きを根拠に、大型暗号資産の将来価格をそのまま論じるのではなく、現在の時価総額、流通量、市場の流動性をあわせて検討すべきだというのが、今回の発言の核心といえる。

シュワーツ氏は次のように述べている。

「その通りだ。100ドルのビットコインが、今の20ドルのXRPと同じくらい突飛に思えた時期があったことは、はっきり覚えている。ただ、比較には注意が必要だ。当時のビットコインに比べて、今のXRPの時価総額ははるかに大きい。だから、この比較は少し弱いかもしれない」

キーワード

#Ripple #XRP #ビットコイン #時価総額 #暗号資産
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.