Rippleのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)は6日、自身について「XRPマキシマリスト」ではないとしたうえで、Bitcoinの成功も望んでいると語った。暗号資産市場については、特定のチェーンに収れんする可能性を否定し、マルチチェーンが前提になるとの見方を示した。あわせて、米議会で審議が続くCLARITY法案や、Rippleが支援するEvernodeのナスダック上場準備にも言及した。
ブロックチェーンメディアのCryptopolitanによると、ガーリングハウス氏は「Consensus Miami 2026」のインタビューで、業界内の部族主義が市場に悪影響を及ぼしていると指摘した。
同氏は「XRPマキシマリストだったことは一度もない」と説明。「1つのチェーンだけが残る世界にはならない。マルチチェーンの世界になる」と述べ、「Bitcoinも成功してほしい」と付け加えた。XRPマキシマリズムは、XRPのみを重要な暗号資産とみなし、他の資産との競争構図で市場を捉える立場を指す。
その一方で、Rippleの事業の軸がXRPにある点も強調した。XRPは依然として同社の中核であり、買収や新製品の投入も、トークンの実用性向上に重点を置いているとした。
ガーリングハウス氏は2026年1月にも、Xでマキシマリズムを「暗号資産の発展を妨げるもの」と批判し、自身がXRP、Bitcoin、Ethereumを保有していると明らかにしていた。
Rippleはあわせて、デジタル資産を巡る企業需要にも触れた。世界の金融業界のリーダー約1000人を対象に実施した同社調査では、72%が競争力を維持するうえでデジタル資産ソリューションが必要だと回答した。
また、74%はステーブルコインを将来の資金管理手段として挙げ、97%は他の要素よりもデジタル資産のセキュリティを重視すると答えた。さらに71%は統合型サービス事業者を選好しており、フィンテック企業では31%が顧客に代わってステーブルコイン決済を受け付け、29%が直接の決済手段として受け入れているという。
人工知能(AI)の活用方針についても、ガーリングハウス氏は人員削減ではなく事業拡大を重視する姿勢を示した。Rippleのコードでは、AIが生成した、または生成を支援したコードが75%を占めており、こうした生産性向上を製品開発の拡充やユーザー基盤の拡大に振り向けていると説明した。
同氏は「AIを恐怖の対象として描くのは誤りだ」と述べ、「RippleはAIを人員削減の道具ではなく、事業拡大の契機と捉えている」と語った。さらに、AIを解雇の口実にする企業については、より大きな経営課題を技術の陰に隠している可能性があるとの見方も示した。
政策面では、米議会で審議されているCLARITY法案の遅れを主要な変数として挙げた。同法案は、暗号資産トークンが証券に当たるのか商品に当たるのかを巡り、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の所管区分を明確にすることが柱となっている。
投資性のあるトークンはSECが担当し、デジタル商品としての現物市場はCFTCが管轄する方向だという。ガーリングハウス氏は「完璧ではないかもしれない」としながらも、「混乱が続くより、明確なルールがある方がいい」と評価した。
そのうえで、「今後2週間で進展がなければ、可決の可能性は急速に低下する」との見通しを示した。
同日には、Rippleが支援するEvernodeのナスダック上場準備も市場の関心を集めた。Evernodeは4億7300万枚超のXRPを保有する企業で、RippleとSBIホールディングスの支援を受けている。
同社は、Rippleの最高法務責任者(CLO)であるスチュアート・アルデロティ氏を含む4人を新たに取締役に選任したうえで、Amada Acquisition Corp IIとの合併を通じてナスダック上場を目指すと公表した。
Evernodeの上場手続きは、SECの審査を経て完了する見通しだ。上場企業を通じてXRP保有への間接的な投資機会を提供し、投資家がXRPを直接購入せずに関連エクスポージャーを持てるようにする狙いがある。XRPへの資本市場経由のアクセス拡大につながるかが注目される。