写真=Reve AI

資産運用会社VanEckは、ビットコインが今後5年以内に100万ドルに達する可能性があるとの見方を示した。若年層の資産配分意向に加え、チェコ国立銀行の動向や米国のビットコイン現物ETFへの資金流入が追い風になるとみている。

ブロックチェーンメディアCoinPostによると、VanEckでデジタル資産リサーチ責任者を務めるマシュー・シーゲル氏は、CNBCのインタビューでこうした見通しを示した。足元のビットコイン価格は約8万1000ドルで、100万ドルは現在水準のおよそ12倍に当たる。

シーゲル氏は、若年投資家の間でビットコインを資産配分に組み入れる意向が強まっている点と、チェコ国立銀行によるビットコイン購入の事例を主な根拠に挙げた。あわせて、ビデオゲームが子ども中心の文化から幅広い世代に浸透した例に触れ、一度取り込まれたビットコイン利用者は市場から離れにくいとの見方も示した。その一方で、100万ドルに向かう過程では極めて大きな価格変動を伴う可能性があると付け加えた。

ビットコインの100万ドル到達シナリオは、今回が初めて示されたものではない。Bitwiseの最高投資責任者(CIO)、マット・ホーガン氏は先月、ビットコインが地政学リスクへのヘッジ手段としての地位を強めれば、100万ドル到達は上昇相場の出発点に過ぎない可能性があると言及した。Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOも昨年8月、規制の明確化と機関投資家の参入を理由に、2030年末までに100万ドルに達する可能性を示している。

こうした強気見通しの背景には、機関投資家需要の拡大期待がある。チェコ国立銀行は、ビットコインを準備資産として購入した中央銀行の事例として注目を集めた。米国ではビットコイン現物ETFへの資金流入が続いており、ビットコインを「デジタルゴールド」と捉える投資家層の広がりも支援材料とされている。

ほかの機関も長期的には強気の見方を示している。ARK Investは2030年の基本シナリオとして71万ドルを提示し、Standard Chartered Bankは2028年末に50万ドルを予想した。業界全体で長期上昇を見込む見方が広がっている。

チェコ国立銀行は、準備資産の多様化を巡る議論でもビットコインを重視している。アレシュ・ミフル総裁は「Bitcoin 2026」で、準備資産の1%をビットコインに配分した場合、リターンは高まり、リスクはほとんど変わらないとの内部分析を公表した。同行は2025年11月以降、ビットコインのテストポートフォリオを運用している。

今後の焦点は大きく2つある。チェコ国立銀行に続いて、ほかの中央銀行がビットコインを準備資産として採用するかどうか。もう1つは、シーゲル氏が強調した人口動態の変化が、実際の資産配分行動に結び付くかどうかだ。

ビットコインが過去最高値の約12万6000ドルを上回り、100万ドルに近づくには、機関投資家マネーの流入継続と規制環境の安定が必要だとする見方もある。市場では、中央銀行の需要、ビットコイン現物ETFの資金フロー、規制の明確化が長期上昇シナリオを支えるかが注目されている。

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