ToyotaのPHEV。写真=Toyota

BEVは効率性や保守負担の小ささが強みだが、充電環境や移動パターンによっては、プラグインハイブリッド車(PHEV)がより現実的な選択肢になる――。電気自動車メディアのCleanTechnicaが5日(現地時間)、こうした事例を紹介した。

CleanTechnicaの記事では、BEVは日常利用で利便性が高く、構造も比較的シンプルだと指摘した。オイル交換や排ガス検査が不要なうえ、変速機や排気系、排ガス制御装置などを備えないため、保守面で有利だとしている。

その一方で、PHEVは電動パワートレインと内燃機関の双方を搭載するため、構造が複雑になりやすいと説明した。

ただ、実際の車選びは利用環境によって左右される。記事で紹介された筆者の娘は、2018年からTesla「Model X」に乗っていたが、2026年型のToyota「RAV4 PHEV」へ乗り換えた。

ユタ州ソルトレイクシティ近郊に住んでいた当時は、約300マイルの航続距離とスーパーチャージャー網があり、アウトドア中心の生活にModel Xは適していたという。

転機となったのは長距離移動だった。自転車2台をリアラックに積んで走行すると航続距離が大きく低下し、ユタ州からオレゴン州へ向かうサイクリング旅行で課題が表面化した。

このときは、ほぼ1時間ごとに充電のため停車する必要があり、通常約8時間の行程に、さらに約4時間を要したという。

その後、今年春に北ウィスコンシンの湖畔住宅への移住を決めたことで、条件はさらに変わった。新居周辺ではスーパーチャージャー網が十分ではなく、自転車を積んだ長距離移動も今後増える見込みだった。

こうした条件を踏まえ、最終的に選んだのが2026年型のToyota「RAV4 PHEV」だった。電気だけで最大54マイル走行できる点が決め手になったとしている。

実際の使用感も良好だった。従来Tesla向けに設置していた240ボルトの充電器を使えば、ガレージ内で2~3時間ほどで満充電でき、電気だけで最大54マイル走行できたという。

日常の移動は電気モードでまかない、長距離では電気とガソリンを組み合わせて500マイル超を走行できるため、充電目的の停車は不要になったとしている。

記事では、PHEVの弱点として、日常的に充電する運用が定着しにくい点も挙げた。米国の家庭用110ボルト電源では満充電まで約10時間かかるため、240ボルトの充電器を設置しなかったり、こまめに充電しなかったりするユーザーも少なくないという。

一方で、帰宅のたびに充電し、日常走行の大半を電気でまかなえる使い方であれば、長距離移動への対応力を維持しつつ、給油回数を大幅に減らせると説明している。

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