Toyotaは2028年モデルから、Teslaの「Full Self-Driving(FSD)」に近い監督型の走行支援機能を備えた次世代先進運転支援システム(ADAS)を導入する。2030年までに対応車種を広げる方針だ。InsideEVsが9月1日(現地時間)に報じた。
新システムは、現行のアダプティブクルーズコントロールや車線維持支援、車線変更支援、自動駐車よりも広い走行シーンをカバーする見通しだ。
日本経済新聞は、このシステムが「レベル2++」相当になると伝えた。レベル2++は正式な自動運転の区分ではないが、一般にレベル2とレベル3の中間に当たる機能を指す表現として使われる。
米自動車技術者協会(SAE)の基準では、レベル2は運転者が車両の操作責任を負いながら、アダプティブクルーズコントロールや車線維持などの支援を受ける段階を指す。レベル3では、システムが走行を担う間、運転者は常時の監視や操作から解放される一方、システムから要請があれば介入できる状態を保つ必要がある。
レベル2+またはレベル2++と呼ばれるシステムは、その中間に位置する。高速道路に限らず市街地でも目的地までの移動を支援する監督型の走行支援で、TeslaのFSDに近い考え方とされる。
もっとも、車両の最終的な制御責任は運転者が負い、必要に応じて直ちに介入しなければならない。Toyotaのシステムがどこまでの機能を実装するかは、現時点では明らかになっていない。
開発アプローチはTeslaとは異なる。Teslaが単一のニューラルネットワークによるエンドツーエンド型AIを軸に多様な走行状況へ対応するのに対し、ToyotaはAIの動作を監視し、不適切な判断を抑制する「ガードレール」システムを組み合わせる計画だ。
ガードレールは、人があらかじめ設定した基準に基づいてAIの判断を監視する仕組みとされる。Toyotaはこの手法によって安全性を高め、現在発生している交通事故による死傷の約60%を防げるとしている。
Toyotaソフトウェア開発センターの責任者、アキヒロ・サラダ氏は「技術基盤としてはレベル4の技術を開発するが、市販車向け製品としてはレベル2++で提供する」と説明した。安全性と説明可能性の両立を目指す考えも示した。
Toyotaは2028年モデルへの搭載後、2030年までに対象車種を拡大する方針だ。どの国で先行導入するかは明らかにしていない。
日本では、レベル4の自動運転システムはすでに制度上認められている。2030年までにタクシーやバスを含む約1万台のレベル4車両を公道で運行する目標も掲げている。
レベル4は、あらかじめ定められた運行設計領域の範囲内でシステムがすべての運転を担い、運転者の介入を必要としない段階を指す。
このほか、Toyotaがロボタクシー事業への参入に向け、Waymoとの協業を協議しているとも報じられている。具体的な協業内容や日程は公表されていない。