米暗号資産取引所Upholdが、XRP保有者向け収益サービス「Earn on XRP」の提供開始に向けた準備を最終段階に進めている。金利や提供条件は今後数週間以内に公表する見通しだ。ブロックチェーンメディアのU.Todayが3日(米国時間)に報じた。
Upholdの最高製品責任者(CPO)ポール・アンダーウッド氏は、同機能が開発の最終段階に入ったと説明した。同氏はイベント「XRP Vegas」で計画を明らかにし、その後、Xでも同内容をあらためて確認した。
アンダーウッド氏は、開発が当初想定より長引いたことを認めたうえで、「待ち時間はほぼ終わった。詳細は今後数週間以内に示す」と述べた。
背景には、XRP Ledgerがネイティブステーキングに対応していない事情がある。イーサリアムやソラナと異なり、基本設計にステーキング報酬の仕組みがないため、Upholdは別の方式で収益を生む商品設計を検討する必要がある。
そのため同社は、分散型金融(DeFi)のレンディングプロトコルや提携ネットワークの活用を視野に入れている。U.Todayは、Exactly ProtocolやFlare Networkを通じたラップトークン型の仕組みが、有力な選択肢になり得ると伝えた。
商品は単純な預かり型ではなく、外部インフラを組み合わせた設計となる可能性がある。
規制対応も並行して進める。アンダーウッド氏は利用者からの質問に対し、Upholdがニューヨーク州のBitLicense取得に向けた手続きを進めていると説明した。
新たな収益サービスを、米規制当局の厳格な監督下で提供する体制を整えようとしていることを示した形だ。
Upholdが同サービスを急ぐ背景には、同社プラットフォーム内でのXRPの存在感の大きさがある。準備金証明(PoR)報告書によると、Upholdは現在、約16億2000万XRPを保有している。
これは世界の流通量の1.63%に相当する。XRP保有量ベースでは、UpholdはUpbit、Binanceに次ぐ上位3社の一角に入るという。
XRPはUpholdにとって、時価総額ベースで最大の資産でもある。利用者の保有分は1対1で裏付けられている。
同社はこれまで米国で、XRPを基準に最大6%のキャッシュバックを付与するデビットカードや、定期購入で最大3%のボーナスを提供するなど、XRP関連サービスを拡充してきた。
「Earn on XRP」も、こうした長期保有者の囲い込み戦略の延長線上にあるとみられる。長期投資家にとっては、複雑でリスクの高い外部DeFiプラットフォームに資産を移さずに、規制下のプラットフォーム内で保有資産から収益を得る手段となる可能性があるためだ。
もっとも、具体的な商品設計や金利はまだ明らかになっていない。Upholdは、正式な条件と利率を今後数週間以内に示すとしている。
実際の提供時期に加え、収益の支払い方法や外部プロトコルとの連携範囲が、今後の焦点となりそうだ。