HomePod mini。写真=Apple

Appleがスマートスピーカー「HomePod mini」の後継機を、早ければ今秋にも投入する可能性が浮上した。6年ぶりの刷新となる見通しで、チップの更新に加え、次世代Siri対応や音質、無線機能の強化が焦点となる。

米メディア9to5Macは8月13日(現地時間)、Appleが次世代HomePod miniを今秋にも発表する可能性があると報じた。現行モデルは2020年10月の発売以来、カラーバリエーションの追加を除けば、ハードウェア面で大きな変更は行われていない。

後継機は外観を大きく変えるのではなく、内部性能の引き上げが中心になるとみられる。現行モデルには、Apple Watch Series 5で初採用されたS5チップが搭載されており、リアルタイムの音響補正など各種オーディオ処理を担ってきた。後継機では、これをより新しいプロセッサに置き換える可能性がある。

最大の注目点は、次世代Siriへの対応だ。AppleはSiriを刷新し、一般知識と個人の文脈理解、アプリ操作、追加質問への対応を強化した。HomePod mini後継機にも、こうした新機能を支えるため、より高性能なチップが搭載されるとの見方が出ている。

ただ、iPhone向けの最新AI機能をHomePod miniが同等に処理できるかは不透明だ。S9クラスのプロセッサを採用しても、最新iPhone並みのオンデバイスAI処理には限界がある可能性がある。この場合、一部のAIリクエストはクラウド処理や他のAppleデバイスとの連携に頼ることも想定される。

オーディオ性能の改善も見込まれる。スピーカーやマイクの構成は明らかになっていないが、後継機では音質向上が期待されている。無線機能も更新される可能性があり、AppleのN1チップを採用すれば、Wi‑FiやBluetooth、Threadの接続性能が高まる可能性がある。

超広帯域無線(UWB)機能の強化も有力視されている。現行モデルはU1チップを通じて、iPhoneとの近距離連携による「Handoff」などに対応している。新チップの採用により、デバイス間の位置認識や接続体験が、より高速かつ高精度になる可能性がある。

今回の刷新は、Appleのスマートホーム戦略とも連動する。HomePod mini後継機に加え、新しいApple TV 4Kの投入も近いとされる。このほか、7インチ級のスマートディスプレイも開発中と報じられており、HomeKit制御やFaceTime、顔認識に対応し、tvOSベースのOSを搭載するとみられている。

価格はなお不透明だ。HomePod miniは2020年に99ドルで発売されたが、現在の販売価格は129ドルとなっている。Appleは最近、メモリやストレージなどの部材コスト上昇を値上げの背景として説明した経緯があり、後継機が129ドルを維持するのか、あるいは新ハードウェアを反映して引き上げられるのかが注目点となる。

購入判断にも影響しそうだ。現行のHomePod miniは、音楽再生やタイマー、インターホン、Apple Homeの制御といった基本機能は引き続き利用できる。一方で、発売から年数が経過したモデルに現行価格の129ドルを支払うことに慎重な見方もありそうだ。

後継機の発売後に既存モデルが値下げされる可能性もある。すでに複数台のHomePod miniを使っているユーザーや、基本的なスマートホーム機能で十分なユーザーにとっては、価格が下がった現行モデルが選択肢になる可能性がある。

6年ぶりの刷新となるHomePod miniで問われるのは、単なるハードウェア更新にとどまらない。Appleが次世代Siriをどこまで実装し、それを次世代スマートホームのエコシステムとどう結び付けるのかが、製品の成否を左右しそうだ。

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