米ホワイトハウスは来週、暗号資産業界と予測市場業界、伝統金融の関係者を招いた会合を開く見通しだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が新設する革新諮問委員会の初会合に合わせた日程で、米議会で暗号資産の市場構造を巡る「クラリティ法案」の審議が遅れる中でも、政策協議は継続することになりそうだ。
ブロックチェーンメディアのBitcoin Magazineが13日(現地時間)に報じた。同報道によると、ホワイトハウスの会合は、CFTCの新たな革新諮問委員会の会合日程に合わせて企画されたという。
会合には、暗号資産、予測市場、伝統金融の関係者が出席する見通しだ。開催日は、CFTCの革新諮問委員会の初会合前日に設定されたという。CFTCは同委員会の会合で、関連分野の専門家によるパネルも設ける予定としている。
今回の動きは、米議会でクラリティ法案の審議が遅れているタイミングと重なり、注目を集めている。当初は、暗号資産に前向きな議員らを中心に、議会の8月休会前の成立を見込む声があったが、採決は先送りされ、審議は9月に持ち越された。
もっとも、法案日程の後ずれが、そのまま政策停滞を意味するわけではない。業界が成立を待ち望んできたクラリティ法案は遅れているものの、規制当局は暗号資産に比較的友好的な措置を続けている。議会では、先月に下院を通過した法案の新たな草案の再検討が始まり、政府関係者による暗号資産の宣伝や、それを通じた収益獲得を禁じる倫理条項も盛り込まれた。
ドナルド・トランプ米大統領が今回の会合に出席するかどうかは、現時点では確認されていない。ただ、トランプ氏は大統領選の過程で、米国を「世界の暗号資産の首都」にすると公約し、主要な業界関係者の支持を受けてきた。就任後も暗号資産に前向きな政策を相次いで打ち出し、2025年3月には戦略的ビットコイン備蓄の創設を指示する大統領令にも署名している。
規制姿勢の変化も続いている。米規制当局はこれまで暗号資産企業に対して起こしてきた一部の大型訴訟を取り下げた。業界に対する監督のあり方も、より融和的な方向へ見直す動きが出ている。
こうした中、来週のホワイトハウス会合とCFTCの革新諮問委員会の開催は、米政権と規制当局が業界との接点を広げようとしていることを示す動きと受け止められている。クラリティ法案の採決は9月に先送りされたが、当面の政策論議は政権と規制当局の追加対応に軸足が移る可能性が高い。