Rippleが支援する暗号資産財務会社Evernose Holdingsが、XRP価格の下落を受けてナスダック上場に向けた条件を見直した。ブロックチェーンメディアのU.Todayが13日(現地時間)に報じた。
見直しの対象は、特別買収目的会社(SPAC)のArmada Acquisition Corp IIとの合併を通じた上場計画だ。従来は企業価値を固定して算定していたが、新たに取引完了時点のXRPの出来高加重平均価格(VWAP)に連動する方式へ改めた。
当初の契約では、XRP価格を2.36ドルと見込んでいた。しかし足元では約1ドルまで下落しており、これを受けて両社は将来の株主の負担に配慮する形で条件を再調整した。
新たな枠組みでは、1株当たりの発行価格10ドルは維持する一方、XRP価格の下落に応じてEvernoseの発行株数を減らす。その代わり、1株当たりの裏付け資産となるXRP数量を増やす設計とした。
これにより、投資家にとっては保有資産に対する持ち分の厚みが増し、株価とトークンの純資産価値(NAV)との乖離を抑える効果を見込む。
Evernoseの保有XRPは計4億7327万6430XRP。このうち、Rippleは契約締結時に1億2600万XRP超を戦略的に拠出した。準備資産は平均取得単価2.54ドルで積み上げられており、投資規模は約12億ドルに達するという。
一方、XRPが1ドル前後まで下落したことで、保有資産の時価は足元で約4億7300万ドルまで縮小した。過去の評価水準のまま上場した場合、公開市場の投資家に過度な価格負担が生じかねないため、早い段階で条件見直しに踏み切ったとしている。
資金コミットメントに参加した投資家も今回の修正案に同意した。コミット済み資本の95%超を保有する投資家が再構築案を支持し、事前投資確約に参加した投資家は全員が賛成した。Armada IIのスポンサーも、希薄化を抑えるため創業者持ち分を比例的に縮小する方針だ。
修正後の条件は、米証券取引委員会(SEC)に提出した最新のS-4書類にも反映された。Ripple、SBI Group、Pantera Capital、Arrington Capital、Kraken、GSRなどの主要パートナーも変更案を承認したという。
Evernoseの創業者兼CEO、アシシ・ブラ氏は、今回の調整について市場の信頼維持に向けた措置だと説明した。あわせて、XRPエコシステムに機関投資家の資金を呼び込む長期戦略を守る狙いもあると述べた。
上場の枠組みは見直したものの、XRPの積み増し方針は維持する。Evernoseは、SECの最終審査を経て、2026年第3四半期末から第4四半期初めにかけて取引が正式に完了する見通しを示した。最終的な発行株数と1株当たりの資産構成は、審査結果に加え、取引完了時点のXRP価格によって左右される。