Cafe24は、専門マーケターが広告企画から制作、媒体運用、効果分析までを一括して担う「Cafe24 PRO Marketing」を強化した。オンラインショップ運営では、商品企画や仕入れ、顧客対応、配送に加え、広告運用まで事業者自身が担うケースが多い。こうした中、調査ではオンラインセラーの39.2%がマーケティング・広報を主要な経営課題に挙げており、広告運用の外部委託ニーズが高まっている。
オンラインショップの多くでは、代表者が商品企画・仕入れから顧客対応、配送まで幅広い実務を兼務している。そこに広告運用まで加わると、ブランド成長に向けた戦略業務と日常業務の双方を抱える構図になりやすい。商品を作る力と、商品を市場に届ける力は性質が異なるが、小規模事業者ではその両方が一人に求められがちだ。
こうした負担は調査結果にも表れている。韓国経済人協会がモノリサーチに委託して実施した小規模事業者実態調査によると、オンラインセラーの39.2%が、経営上の主な悩みとしてマーケティング・広報の難しさを挙げた。市場への発信の重要性が高まる一方、専任人材を置きにくい小規模ブランドでは、なお大きな課題となっている。
背景には、広告業務そのものの変化もある。広告は、素材を制作して予算を投下すれば終わる業務ではない。どの商品を優先して訴求するか、どの媒体に予算を厚く配分するか、成果が落ちたクリエイティブをいつ差し替えるかなどを、データに基づいて継続的に判断し、調整する必要がある。取り扱い商品や出稿媒体が増えるほど、判断すべき項目も増えていく。
大企業で広告運用の専任組織を置くのは、こうした事情があるためだ。一方、多くのオンラインショップでは、その運用能力を内製化しにくい。代表者が実務を兼務する体制では広告の点検が後回しになりやすく、成果の鈍った広告に予算を投じ続ける事態も起こり得る。
こうした課題に対応するのが、Cafe24マーケティングセンターの「Cafe24 PRO Marketing」だ。広告企画から素材制作、媒体運用、成果分析までを専門マーケターが一括管理する。事業者は広告運用に割いていた時間を、商品開発やブランド運営に振り向けられると同社は説明している。
同社は、一般的な広告代行との違いとして、データ連携の仕組みを挙げる。ショップに蓄積された商品データ、販売データ、広告成果データを一体で分析し、その結果を広告戦略に反映する。広告指標だけでなく、安定して売れている商品や成長余地の大きい商品、実際の購買につながるクリエイティブもあわせて見極め、ショップごとに異なる戦略を適用するという。素材が不足しているショップには制作から入り、主力商品が明確でないショップには商品データを基に広告の優先順位を見直す。
◆広告運用、執行業務から継続最適化へ
Cafe24によると、こうした取り組みの効果は、広告運用に課題を抱えていたブランドで特に目立った。乳幼児向け並行輸入アパレルブランド「Vividvia」は広告運用の経験が乏しく、代表者がMeta広告を運用していたものの、成果を十分に把握できていなかったという。Cafe24 PRO Marketingの導入後、商品データに基づいて広告構造を再設計した結果、25日でROAS 818%を記録した。
レディースアパレルブランド「Closetnine」は、限られた人員でマーケティングまで抱え込むのではなく、商品企画と仕入れに社内リソースを集中する方針を選んだ。導入84日でモール売上高は227.2%増、広告経由の購入件数は約4倍、ROASは977%だった。キム・ミンジュ代表は「負担の大きくない費用でマーケティングの専門パートナーと組むことができ、現在は商品企画と仕入れに専念できるようになった」とコメントした。
20年以上にわたり偏光製品を製造してきた「Sunguard 光学モール」も、自社運用の限界に直面していた。導入後は売上高が113.8%増、新規訪問者が119.2%増、ROASは527.6%を記録した。
Cafe24は、これらの事例には、広告予算の増額ではなく、広告運用の方式を見直した後に成果が改善したという共通点があると説明する。一方で、各事例の広告出稿額や比較時点などの詳細条件は公表されておらず、ブランド間で単純比較するには限界がある。
3ブランドは、広告経験や業種、運用条件がそれぞれ異なっていた。広告を始めたばかりの企業、運用に充てる時間が不足していた企業、自社運用に限界を感じていた企業と出発点は異なるが、外部の専門組織とデータに基づく運用体制に委ねた後、成果が改善した点は共通していると同社は示している。
広告運用は、データを基に判断と最適化を繰り返す専門領域として定着しつつある。これまで大企業が専任組織で担ってきた手法が、小規模オンラインショップにも広がり始めた格好だ。ただ、今回示された事例はいずれも導入初期の短期的な成果であり、業種や商品構成、既存の運用水準によって効果は変動し得る。成果が長期にわたって維持されるか、また多様な規模のセラーでも同様の傾向が見られるかについては、今後の検証が必要だ。
Cafe24は、事業者は商品とブランドに集中し、広告はデータと外部の専門性を活用して運用する体制を、Cafe24 PRO Marketingの方向性として提示している。ショップ運営において、どの業務を内製化し、どの業務を外部に委ねるかが、成長スピードを左右する要素になっている。