米ビットコイン採掘大手のMARA Holdingsは2026年4〜6月期に、6億1130万ドル(約917億円)の最終損失を計上し、前年同期の黒字から赤字に転落した。採掘量は増加したものの、ビットコイン価格の下落が収益を圧迫した。
米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期報告書(10-Q)によると、希薄化後1株当たり損失は1.60ドル。前年同期は最終利益8億820万ドル、希薄化後1株当たり利益は1.84ドルだった。
4〜6月期のビットコイン採掘量は2422BTCと前年同期比3%増え、約1年ぶりの高水準となった。ただ、平均ビットコイン価格は28%下落しており、採掘量の増加では価格下落の影響を補えなかった。
サルマン・カーン最高財務責任者(CFO)は決算発表で、ビットコイン価格の下落で収益環境が悪化した一方、同期間は電力ポートフォリオと資本構成の見直しを進めたと説明した。
同社のビットコイン保有量は6月30日時点で3万5577BTC。公正価値は21億ドル(約3150億円)で、同社によれば上場企業としてはStrategy、Twenty One Capital、Metaplanetに次ぐ4位の保有規模となる。
MARAはマイニング事業に加え、AIと高性能計算(HPC)向けインフラ事業の拡大も進めている。2月には、HPCデータセンターやセキュリティクラウド、AIインフラを手がけるExaion SaSの過半数株式を取得した。同月にはStarwood Capital Group、Starwood Digital Venturesと連携し、一部用地を企業向けやハイパースケーラー、AI関連顧客の需要に対応する用途へ転用する方針も示した。
年末までには、AI・HPC関連で少なくとも2件のリース契約を結ぶことを目標に掲げる。フレッド・ティール最高経営責任者(CEO)は、複数の用地で賃貸交渉を進めており、年内に最低2件の契約締結を見込むと述べた。
7月には、米テキサス州マタゴルダ郡で1200エーカー規模の用地を取得する方針も明らかにした。この用地では2028年4月までに最大2ギガワットの送電網容量を確保できる見通しとしており、ビットコイン採掘とAI・HPCの両用途で活用する計画だ。米オハイオ州のLong Ridge Energy and Powerの買収も進めており、取引規模は15億ドル(約2250億円)としている。
一方で、同社はビットコイン採掘が引き続き中核事業だと強調する。フレッド・ティールCEOは株主向け書簡で、ビットコイン採掘は他の投資に必要なキャッシュフローを生み続けるとしており、ビットコイン採掘とAIインフラを相反する事業とはみていないと表明した。