SK hynixは8月7日、京畿道龍仁と忠清北道清州に半導体の新工場を建設すると発表した。取締役会決議を経て、龍仁の「Y2」に35兆2000億ウォン、清州の「M17」に19兆1000億ウォンを投じる。総投資額は約54兆ウォンに上る。
龍仁はDRAM、清州はNANDの生産拠点として整備する。AI需要の拡大を背景にメモリ需要が伸びる中、生産能力の増強を急ぐ。
今回の投資は、同社が6月に示した中長期投資戦略の具体化となる。SK hynixは、龍仁半導体クラスターに600兆ウォン、清州の生産拠点拡張に100兆ウォンを投じる計画を掲げている。
龍仁では現在、第1工場「Y1」を建設中で、2027年2月の第1期クリーンルーム稼働開始を目指している。クラスター全体の整備完了時期は、当初の2045年から12年前倒しし、2033年に見直した。
市場調査会社Omdiaは、DRAMとNANDの需要が2025年から2030年まで、いずれも年平均19%で成長すると見込んでいる。
SK hynixは「AI時代には技術競争力だけでなく、顧客が必要とするタイミングで必要量を供給できる力が競争力になる」と説明。「綿密な需要検討を経て投資を決めた」としている。
龍仁のY2は、クラスター内に順次整備する4工場のうち2番目に当たる。延べ床面積は34万1000坪で、DRAMの生産拠点として整備する。2027年7月に着工し、2029年6月に第1期クリーンルームを稼働させる計画だ。
生産品目は、HBMを含む次世代DRAM。投資は2031年10月まで段階的に進める。
クラスターでは、Y2の稼働に必要な第1段階の電力・用水インフラ整備が進んでおり、進捗率は99%に達している。
NANDでは、AIサービスの本格普及に伴い、エンタープライズSSDを中心に需要が急増している。AI推論で使うKVキャッシュ向け需要も押し上げ要因になっている。
同社が清州を新たなNAND拠点に選んだのは、工場を最短で立ち上げられるためだ。清州キャンパスにはNANDを生産するM11、M12、M15があり、既存工場と連携した生産が可能なうえ、用地や電力、用水も相当部分を確保済みという。
M17の延べ床面積は20万6000坪。2027年2月に着工し、2031年4月まで段階的に投資を進める。
SK hynixは、中長期の需要を踏まえて生産インフラを先行確保しつつ、実際の生産能力は顧客需要の立ち上がりに合わせて拡大する方針だ。クリーンルームの増設や製造装置の投入も、需要動向を見極めながら順次進める。
同社関係者は「市場の成長速度に合わせ、機会を逃さないための決定だ」としたうえで、「先行的な生産基盤の確保を通じて、グローバルなAI半導体サプライチェーンの安定に寄与するAIインフラの中核パートナーを目指す」と述べた。