中国のAIスタートアップDeepSeekが、ロボットメーカーのUnitreeに1億4080万元(2080万ドル、約312億円)を出資し、ヒューマノイドロボット向けAIモデルを共同開発する。ロイター通信が6日、報じた。
報道によると、DeepSeekはUnitreeの上海上場を前に実施された戦略配分で、93万3399株を取得する。出資比率は2.31%となる。
両社は今回の協業を通じて、DeepSeekのAIモデル開発の知見と、Unitreeが持つ機械工学、モーション制御、エンボディドAI関連の技術を組み合わせる方針だ。
Unitreeはモデル学習サービスや技術ソリューションの調達でDeepSeekを優先的に検討する。一方、DeepSeekはロボット導入やエンボディドAIの応用領域の開拓で、Unitreeとの連携を優先するという。
協業の焦点は、ヒューマノイド開発企業が直面する主要課題の解消にある。具体的には、未知の環境を理解し、与えられた指示を安定して物理的な動作に変換する「ロボットの頭脳」の構築だ。
中国ではすでに、歩行や走行、ダンスなどをこなす比較的低価格なロボットが登場している。一方で、実用的な自律作業を実現するには、物体操作や変化する環境への対応を学ばせるための、希少な実世界データで訓練したモデルが必要になる。
中国のロボット企業は、衣類を畳む、ドアを開けるといった反復作業を人が実演し、ロボットに学習させるためのデータ収集拠点を運営している。
DeepSeekのAIモデルは、コーディング、数学、推論テストに強みを持ち、価格競争力も高い。ただ、テキストと画像を同時に扱うマルチモーダルシステムより、言語モデルの強化に注力してきた。
DeepSeekは「VL2」など視覚言語系の研究モデルも投入しているが、主力の商用モデルには統合していない。