実世界資産(RWA)のオンチェーン市場が、分散型金融(DeFi)全体の減速局面でも拡大を続けている。2026年2Qの残高は74億ドルとなり、前年同期比で3倍超に増えた。
Cointelegraphが6日付で報じた。同期間のDeFi全体のTVL(預かり資産残高)が約15%減少した一方、RWAのスポット取引高は約220%増加した。
CoinSharesとToken Terminalは報告書で、トークン化された伝統金融資産が発行段階にとどまらず、オンチェーン金融市場で実際に使われる段階に入ったと分析した。投資家はRWAを担保として利用するほか、利回り商品として保有し、取引対象資産としても活用しているという。
CoinSharesの最高経営責任者(CEO)、ジャンマリ・モニェティ氏は、こうした動きについて、全体的な相場環境よりも金融面での実用性に支えられた需要を示しているとの見方を示した。
DeFiで存在感が大きかったRWAの中心は、利回り型ステーブルコインとトークン化国債商品だった。2QにはSky ProtocolのsUSDSが代表例として挙げられた。保有者はこれを通じて、利回りを伴うUSDSへの投資機会を得られる。
BlackRockのBUIDLを含むトークン化国債ファンドも、オンチェーンで活用される主要な担保資産として定着した。投資家はこうした利回り型資産を分散型レンディング市場の担保に充てている。RWA商品の利回りは現在、3.2%~5.5%の水準にある。
スポット市場でもRWAの拡大は鮮明だった。金連動トークンと利回り型ドル商品が、分散型取引所(DEX)の取引のかなりの部分を占めた。CoinSharesは、Tether Gold(XAUt)とPaxos Gold(PAXG)をトークン化された金商品に分類した。
DEX全体の取引高が約70%減少したのとは対照的に、RWAのスポット取引は二次市場で存在感を高めた。Cointelegraphは、投資家が発行体から資産を直接購入するだけでなく、保有権そのものを二次市場で売買する段階に入りつつあることを示していると伝えた。