Evernodeの最高事業責任者(CBO)を務めるサガル・シャ氏が、XRPは価格ではなく実際の活用度で評価すべきだと訴え、コミュニティ内の議論が再び活発になっている。価格よりも実用性を重視する見方に対し、投資家の間では利用拡大が最終的に価格上昇につながるとの反論が出ている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、シャ氏は6日(現地時間)に、X(旧Twitter)上のやり取りで、XRPは金融システムにおける価値移転のためのインフラとして設計されており、価格以上に実用性に注目すべきだとの考えを示した。
シャ氏は、「なぜXRPがいまだに価格の文脈で語られるのか分からない。XRPは移転のために作られた」と説明。暗号資産は値動きの大きさから価格が注目を集めやすい一方、XRPの長期的な価値は、どのような用途を担えるかで測るべきだと主張した。
具体例としては、流動性の供給、越境決済、貸付、トークン化資産を挙げた。その上で、「重要なのは、XRPがいくらで取引されるかではなく、何を可能にするかだ」と述べた。
こうした見方は、XRPを決済やトークン化の基盤とみる立場と重なる。ただ、市場では実用性と価格を切り離して考えるのは難しいとの声も強く、反論はすぐに広がった。
暗号資産分野の弁護士でXRP支持者として知られるビル・モーガン氏は、価格を巡る議論は避けられないと指摘した。「XRP投資家は、活用の拡大が最終的により高い評価につながると期待して購入してきた」として、利用拡大と価格上昇を結び付ける見方は自然だと反論した。
モーガン氏は、XRPを巡る投資判断の前提そのものが、当初から採用拡大と結び付いていたとみている。実用性が高まればトークン価格も上昇するとの期待は、投資家にとって当然の発想だという立場だ。
さらにモーガン氏は、シャ氏の発言はEvernodeの投資家にとっても示唆を含むとした。Evernodeの事業モデルがXRPを中核に据えているためで、企業側が実用性だけを強調し、価格の問題と距離を置く姿勢は、投資家の期待と食い違う可能性があるとの見方を示した。
コミュニティ内の反応も割れた。X利用者のダスティン・シブリー氏は、シャ氏の主張は投資家の期待とかけ離れていると批判し、EvernodeもXRP価格の上昇に無関心なのかと疑問を呈した。
コミュニティ関係者のWoK氏も、Evernodeがこうした投稿を行ったことに驚いたと反応した。別の利用者は、投資家が価格パフォーマンスを重視するのは当然だとした上で、開発者や業界関係者が技術面を強調する一方、投資収益への関心を過小評価する傾向があると批判した。
今回のやり取りは、XRPコミュニティ内にある視点の違いを改めて浮き彫りにした。XRPを決済やトークン化のための技術基盤とみる立場がある一方で、実利用の拡大は最終的に価格上昇として反映されるべきだと考える投資家も少なくない。
XRPを巡る議論は今後も、技術採用の拡大と投資家の期待をどこまで切り分けて捉えられるか、という論点を軸に続きそうだ。