データ取引プラットフォームを手掛けるVerbが、消費者が自らの個人データを企業に直接販売できるマーケットプレイス「Verb Exchange」を開始した。Axiosが8月6日(現地時間)に報じた。AI企業によるデータ需要の拡大を見込み、利用者自身が提供範囲や価格を決められる仕組みを採る。
報道によると、AI企業はこれまで、出版社やアプリ開発会社、データブローカーなどからデータセットを購入・収集してきた。Verbは、そうしたデータの対価を消費者自身も受け取るべきだとの考えから、直接取引の場を設けたとしている。
共同創業者でCEOのサイラス・ベシュロス氏は、これまで何十年にもわたって無償で提供されてきたデータを収益化したい人たちの受け皿がVerbだと説明した。大量のデータでモデルを訓練するAI企業が、最大の買い手になるとの見方も示した。
Verb Exchangeでは、利用者がスマートフォンにVerbのトラッカーをインストールすると、購買習慣やソーシャルメディアの利用状況など、共有を許可した行動データが収集される。不要な項目は除外でき、提供するデータ量が多いほど高値を付けやすくなるという。
販売価格は利用者が決めるが、Verbは共有内容に基づいて目安価格も提示する。販売先は特定の企業に限定されず、利用者がデータを売りたくない企業を指定することも可能だ。
一方で、プライバシーを巡る懸念は残る。Verbは、パスワードやSMS、健康データについては収集・分析の対象外にするとしている。
それでもベシュロス氏は、データ漏えいのリスク自体は認めている。その上で、こうした脅威を前提にプラットフォームを設計したと説明し、利用者にデータの安全性を約束できないような会社に存在意義はないと強調した。