公正取引委員会は8月6日、SK telecom、KT、LG Uplusの通信サービス利用約款を審査した結果、個人情報流出時の免責条項や利用者への責任転嫁につながる条項など、4類型の不公正な約款条項について自主是正を要請したと発表した。
公取委は、個人情報流出事故が相次ぐなか、通信事業者が保有・管理する個人情報の規模が大きいことを踏まえ、各社の約款を全般的に点検した。
3社に共通して確認されたのが、個人情報侵害事故に関する免責条項だ。約款には、「暗号化されていないWi-Fi区間で通信内容や情報が流出した場合、会社は責任を負わない」といった内容が盛り込まれていた。
これについて公取委は、個人情報侵害事故に伴う事業者の損害賠償責任を制限し、利用者に責任を負わせる条項は、約款法第7条により無効だと説明した。事故時には、事業者が故意や過失などの責任原因に応じて賠償責任を負うべきだとしている。
サービス提供に関する損害賠償の制限・免責条項も、3社すべてで問題とされた。利用者に故意または過失がある場合、通信サービスに支障が生じても、事業者側の責任の有無を問わず利用者が全面的に責任を負う内容だった。
公取委は、サービス利用の過程で利用者と事業者の双方に責任原因がある場合、責任はそれぞれの帰責割合に応じて分担すべきだと指摘した。利用者に過失があることだけを理由に事業者が常に免責されるのは不当だとして、免責事由ではなく、責任を軽減する事由として明確にするよう求めた。
LG Uplusの約款では、会員のIDとパスワードに関して、会社側の責任を「会社の故意または重大な過失がある場合」に限定する条項も確認された。公取委は、通常の過失による損害も含めるよう、責任範囲の見直しを求めた。
KTでは、約款改定や契約解除事由が生じた際、事前に案内したうえで、一定期間内に会員が拒否の意思表示をしなければ同意したとみなす条項が問題視された。
公取委は、相当期間内に意思表示がなければ同意したものとみなされる点を利用者に明確に告知した場合に限り、黙示の同意が成立する条件を約款上で明確にするよう求めた。