AppleのM3搭載iPad Air。写真=Shutterstock

Appleが来月配信するタブレット向けOS「iPadOS 27」で、メニューバーの表示方法や検索の導線が大きく変わる。メニューバーの常時表示に対応するほか、「Command+Space」で呼び出すSpotlightにSiriを統合し、キーボードを使った操作性を高める。

米ITメディアの9to5Macは8月5日(現地時間)、今回のアップデートの主な変更点として、上部メニューバーの常時表示オプションと、「Command+Space」による操作の拡張を挙げた。

最も大きな変更の一つは、メニューバーを常に画面上部に表示できるようになる点だ。iPadOS 26では、画面上端から下にスワイプするか、トラックパッドのカーソルを上部に移動しないとメニューバーを表示できなかった。

iPadOS 27では、「設定」の「マルチタスクとジェスチャ」で「メニューバーを自動的に表示/非表示」をオフにすると、メニューバーを常時表示できる。

これにより、iPadの上部UIはMacにより近いものになる。アプリ名も画面左上のステータスバーに常時表示される。

メニューバーを非表示にしている場合でも、実行中のアプリ名は確認できる。どのアプリがアクティブかをすぐ把握できるため、キーボードショートカットを多用する環境では、操作の切り替えがしやすくなる。

9to5Macは、ステータスバーが単なる情報表示の領域にとどまらず、現在の作業状況を示す役割も担うようになったと伝えている。

キーボード利用者向けの見直しも入る。iPadOS 27では、「Command+Space」で呼び出すSpotlightが、検索だけでなくSiriの機能も取り込む。

従来も同ショートカットは検索の起点だったが、iPadOS 27ではSiriとSpotlightを単一の入口にまとめ、使い勝手を広げた。キーボードを接続したiPad Proなどでは、こうした変化をより実感しやすいとみられる。

ユーザーはショートカットを1回押すだけでSiriを呼び出せ、そのまま同じ画面でSpotlightの機能も利用できる。9to5Macは、新しいSpotlightについて、検索機能の改善にとどまらずSiriの機能全体を取り込んだと評価した。

入力内容をSiriに渡すか、Spotlight検索として処理するかは、システム側が自動で判断する。9to5Macはこの点について、ユーザーは呼び出し先を意識せず、入力するだけでよいとしている。

今回のアップデートは、個別アプリの新機能よりも、システム全体の操作性改善に軸足を置いている。iPadOS 27にはメモ、メッセージ、カレンダー、メールなど複数アプリの更新も含まれるが、上部UIと検索導線の見直しは、日常的な作業フローに広く影響する変更といえそうだ。

特にMagic Keyboardやトラックパッドを併用するユーザーにとっては、iPadの操作感が一段とMacに近づく可能性がある。

Appleはこれまでも、iPadとMacの境界を完全になくすのではなく、入力方式やマルチタスク体験を段階的に近づけてきた。iPadOS 27も、その流れを引き継ぐアップデートと位置付けられる。

メニューバーの常時表示、アプリ名の上部固定表示、「Command+Space」による統合された呼び出し導線はいずれも、キーボード中心の利用を意識した変更だ。正式リリース後、こうした見直しがiPadの生産性にどのような影響を与えるかが注目される。

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