XRPのイメージ写真=Shutterstock

XRPで、主要な暗号資産取引所からの出金超過が目立っている。Coinbase、Binance、Crypto.comでは純入出金ウォレット指標がそろってマイナス圏で推移。価格面でも、30日実現ボラティリティが約0.34まで低下し、直近3カ月で最も低い水準となった。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが5日付で報じたところによると、3取引所のXRP純入出金ウォレット指標はいずれもマイナスを維持した。

この指標は、取引所にXRPを入金したウォレット数と、外部に出金したウォレット数の差を示すものだ。マイナスであれば、入金より出金に動いたウォレットの方が多いことを意味する。取引額ではなくウォレット数を集計するため、市場参加者の間で出金傾向がどの程度広がっているかを把握しやすい。市場では、短期売却よりも長期保有志向の強まりを示す可能性があるとの見方が出ている。

変化が最も大きかったのはCoinbaseだった。CryptoQuantのアナリスト、アムル・タハ氏によると、4日時点のCoinbaseにおける7日純入出金ウォレット指標はマイナス1万900。出金したウォレット数が、入金したウォレット数を1万900上回った計算になる。

絶対値ベースでは、2025年6月に記録した従来の低水準であるマイナス3200の約3.4倍に達した。

こうした傾向はCoinbaseに限らない。タハ氏は、Coinbase、Binance、Crypto.comの3取引所が7月17日ごろそろってマイナス圏に入り、その状態が8月初旬まで続いたと説明した。複数の取引所で同時に出金超過が確認されたことから、個別要因ではなく市場全体の動きとみられるという。

Binanceの同指標は4日時点でマイナス2550だった。2025年6月のマイナス4380と比べると、出金超過幅はそれより小さい。Crypto.comはマイナス2290で、昨年6月のマイナス4470ほどではなかった。ただ、タハ氏は3取引所で同時にマイナスを記録した点を重視している。

一方、価格変動は落ち着いている。CryptoQuantのアナリスト、アラブ・チェイン氏は別の分析で、Binance基準のXRPの30日実現ボラティリティが約0.34まで低下したと明らかにした。直近3カ月で最も低い水準で、分析時点の価格は1.07ドル(約161円)近辺だった。

同氏は、XRPの日次の値動きが6月と比べて大きく縮小したと分析する。実現ボラティリティが低下する局面では、投機的な売買が弱まり、恐怖や過度な楽観に基づく反応も抑えられやすいという。買い手と売り手が新たな材料を見極める中で、一時的な均衡状態に入っている可能性もあるとした。

もっとも、ボラティリティ低下が直ちに相場上昇や下落を意味するわけではない。ただ、市場が長期間狭いレンジで推移した後、大きく動くケースは少なくない。主要材料の浮上や売買高の増加、投資家心理の変化、デリバティブ市場でのポジション調整などが、再び変動率を押し上げる要因として挙げられている。

足元のXRP市場では、取引所外へ資産を移す動きが広がる一方、価格変動率は3カ月ぶりの低水準に沈んでいる。出金超過と低ボラティリティが続けば、次の材料次第で相場が大きく動く可能性がある。

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