NVIDIAのGeForce RTX 5090(写真=NVIDIA)

デスクトップ向けGPUの価格が、2026年下半期に再び上昇する可能性が強まっている。ビデオメモリ価格の上昇に加え、日本の流通段階で価格改定の動きが出ており、16GBモデルを中心に値上げ圧力が強まるとの見方が広がっている。

TechRadarが5日付で報じたところによると、発端は日本の部品流通会社CFDが、Gigabyte製グラフィックスカードについて価格引き上げの可能性を案内したことだ。値上げ幅は20~40%とされる。すでに小売店から受け付けた注文が取り消しとなる可能性も示されたという。

こうした動きは、韓国市場で浮上している「RTX 5000シリーズが最大30%値上がりする」との見方とも重なる。NVIDIAがパートナー企業に対し、ビデオメモリのコスト負担をこれまで以上に求めているとの観測も続いている。日本でのGigabyte製品の価格調整が、NVIDIAとAMDの双方に波及し得る点も市場の警戒感を強めている。

最大の要因として挙がるのが、ビデオメモリ価格の上昇だ。なかでも搭載容量の大きい16GBモデルは影響を受けやすい。TechRadarは、メモリモジュールの価格が上がるほど、16GBのグラフィックスカードが最も大きな打撃を受ける可能性があると指摘した。

実際、7月末時点の地域別平均価格の推移を見ると、モデルごとの差が出ている。低価格帯のRTX 5050、RTX 5060 8GB、RTX 5060 Ti 8GBは、値上がり幅が比較的限定的だった。一方、RTX 5060 Ti 16GBは米国基準で2025年11月比40%超上昇し、2026年4月比でも14%上がったとされる。

ミドルレンジでは、NVIDIAのRTX 5070が比較的安定していると評価された。昨年末に見られた希望小売価格以下の水準はすでになくなったものの、現行価格でもなお有力な選択肢と位置付けられている。12GBメモリ構成であることが、価格上昇圧力を相対的に受けにくい背景として挙げられた。

AMD陣営では、Radeon RX 9070とRX 9070 XTが相対的に踏みとどまっている。両製品はRDNA 4世代の16GBモデルだが、ここ数カ月の価格はおおむね安定していた。多くの地域で、2025年末比の上昇率も10%前後にとどまったという。ただ、米国ではRX 9070 XTが前年比で20%近く上昇した例もあった。

このため、足元では購入判断にも差が出始めている。RTX 5070やRX 9070シリーズのように、比較的価格が安定しているミドルレンジは、今のうちに検討する価値があるとの見方が出ている。一方で、RTX 5070 Ti以上のNVIDIA上位モデルは、すでに大幅な値上がりを経験しており、追加上昇の可能性もあることから、慎重に見る向きが多い。

低価格帯についても楽観はできない。現時点で大きく上がっていないモデルでも、近く値上げ局面に入る可能性があるとみられている。すでにRX 9060 XT 16GBは、RTX 5060 Ti 16GBと同様に価格負担が増しているという。

メモリ需給の先行きも不透明だ。TechRadarは、このメモリ不足がいつ解消するかは見通せず、長期化を懸念する声もあると伝えた。GPUの買い替えを検討するユーザーの間では、価格がさらに上がる前に、ミドルレンジや一部の普及価格帯を先に押さえる動きが当面続く可能性がある。

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