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ビットコインが6万4000ドル(約960万円)前後で横ばい圏にとどまるなか、米暗号資産業界の大手経営者は、市場の関心が短期的な値動きからファンダメンタルズへ移りつつあるとの見方を示した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが5日(現地時間)に報じたところによると、Bitwiseのハンター・ホースリーCEOとCoinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、ブロックチェーン技術の実利用拡大と業界基盤の整備が、デジタル資産価格の上昇ペースを上回っていると指摘した。

発端となったのはホースリー氏の発言だ。同氏は、業界での8年間を振り返り、技術導入が価格上昇より速いペースで進んでいるのは初めてだと述べた。

これに対し、アームストロング氏も同調した。同氏は、業界の焦点が短期的な価格サイクルから、金融インフラの近代化へ移っているとの認識を示した。

こうした見方は、足元の市場が比較的落ち着いた値動きとなっている背景とも重なる。業界関係者の間では、現在の安定局面について、4年ごとの半減期を軸にした相場観の変化や、過度なレバレッジの解消が影響しているとの見方が出ている。

市場では現在、複数の動きが並行して進んでいる。まず、株式や債券のトークン化は、SolanaやEthereumを基盤に普及が進んでいる。

こうした動きは、DeFiプロトコルに実際の収益をもたらしている。もはや実験段階にとどまらず、手数料収入や売上につながる事業モデルが形になり始めているということだ。

ステーブルコイン市場も急拡大している。時価総額は3000億ドル(約45兆円)を超えた。

ステーブルコインは国際的な企業間決済でも利用が広がっている。相場に方向感が乏しい局面でも、実需に裏打ちされた流動性の供給源としての役割が意識されている。

スマートコントラクトの活用範囲も広がっている。自律型AIエージェント同士の少額決済で、決済レイヤーとして使われ始めているためだ。

暗号資産ネットワークが金融取引にとどまらず、機械同士の取引を支えるインフラへ広がる可能性も、新たな成長材料として注目されている。

米国の規制環境も次の焦点になっている。市場では現在、米Clarity法案の最終採決の行方が注視されている。

法案が可決されれば、個人投資家向けの構造化商品や、ステーキング機能を組み込んだETFの上場手続きが簡素化される可能性がある。業界が価格反発より制度整備に敏感に反応している背景には、こうした事情があるとみられる。

長期投資家や機関投資家にとっては、この乖離は市場構造の変化として映る。オンチェーン活動の拡大によって投機的な下落リスクが和らぎ、ステーブルコインの時価総額拡大やトークン化資産からの手数料収入が、価格変動への依存を下げつつあるためだ。

ホースリー氏とアームストロング氏の発言は、暗号資産市場が短期的な値動きではなく、実利用とキャッシュフローを重視する方向へ再編されつつあるとの業界認識を示している。

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