暗号資産XRPの出金動向で、BinanceとCoinbaseの構成差が鮮明になった。オンチェーン分析によると、8月3日のBinanceでは100万XRP超の出金が全体の55.3%を占めた一方、Coinbaseは15%にとどまった。Coinbaseでは代わって10万〜100万XRP帯の比率が高まり、出金の中心となる規模に違いが出た。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが4日、こうした内容を報じた。分析は、オンチェーン分析企業CryptoQuantのアナリスト、アムル・タハ氏が、10万XRP以上の送金を基準に集計したデータに基づく。
両取引所とも高額の出金は活発だったが、中心となった区分は異なった。Binanceでは100万XRP超が主力だったのに対し、Coinbaseでは10万〜100万XRP帯の比率がより高かった。
Binanceの100万XRP超の比率55.3%は、6月30日以降で最高水準だった。6月30日も同区分が日次出金額の約56%を占め、この時のXRP価格は1.04ドル近辺で推移していた。タハ氏は、今回の数値が当時の高水準に再び近づいたと指摘し、最大規模の出金が近い価格帯で再び活発化した可能性を示した。
一方、Coinbaseは対照的な動きとなった。100万XRP超の比率は7月2日の36%から、8月3日には15%へ低下した。Binanceとの差は40.3ポイントとなり、比率ベースではBinanceが約3.7倍だった。
その代わりにCoinbaseでは、10万〜100万XRP帯が大きく伸びた。この区分は6月1日の約35%から、8月3日には55.8%へ上昇した。同日のBinanceは24.5%だった。両取引所とも5割超を占める主要区分があったが、どの規模の資金が出金の中心だったかは異なっていた。
10万XRP以上の出金全体でみると、大口取引が中心を占めた点は共通していた。8月3日時点で10万XRP以上の送金は、Binanceの総出金額の79.8%、Coinbaseの70.8%を占めた。タハ氏は、両取引所とも大口取引が出金活動の中核だったことを示す数字だとみている。
もっとも、このデータが示すのは規模別の構成比にとどまる。各取引所から実際にどれだけのXRPが流出したかや、純流入・純流出、保有主体、出金後の移動先までは分からないとしている。
価格動向は引き続き弱含みだ。XRPは1.07ドル近辺で推移し、2025年7月以降続く下降チャネルの中にとどまっている。買い戻しの動きは複数回みられたが、チャネル上限の突破には至っていない。
日足のMACDはマイナス圏に沈み、価格は20日指数移動平均線の1.08ドルを下回っている。短期モメンタムの鈍化を示すシグナルとされる。
短期的な価格レンジも明確になっている。市場では、XRPが1.05ドルを維持し、1.083ドルを回復したうえで、1.10ドルを終値で上回れるかが焦点となっている。反対に1.048ドルを下回れば、1.00〜1.008ドルの流動性ゾーンまで下押し圧力が強まる可能性がある。
上値の目安としては、1.20〜1.25ドルが次の主要なレジスタンスとして意識されている。
外部要因は当面限られる見通しだ。クラリティ法案の採決と米連邦準備制度理事会(FRB)の金利判断はいずれも9月に先送りされており、今月中にXRPを含む暗号資産市場の方向感を大きく左右する材料は多くない。目先は、取引所ごとの大口出金主体がどの価格帯で再び動き出すかが、短期の注目点となりそうだ。