OpenAIは、Mac向けAIブラウザ「ChatGPT Atlas」の提供を9日(現地時間)に終了する。終了後はAtlasを利用できなくなり、ブックマークも自動では移行されない。ユーザーには事前にHTML形式で書き出して保存する対応が求められる。米ITメディアの9to5Macが報じた。
OpenAIは7月、Atlas単体の提供を打ち切り、新しいChatGPTデスクトップアプリを軸に機能を再編する方針を明らかにしていた。今回の終了は、その再編の一環となる。
同社によると、Atlasの提供終了後はWeb閲覧やエージェント型の作業フローに関する機能が利用できなくなる可能性がある。あわせて、終了したブラウザに対するセキュリティ更新の提供も停止する。
ユーザーが優先して対応すべきなのはデータの退避だ。Atlasのブックマークは自動移行の対象外で、OpenAIはHTMLファイルとして書き出した上で、必要なページを期限前に別途保存するよう案内している。一方、ChatGPTの対話履歴については保存されており、引き続きアクセスできる。
クッキーについては、可能な場合に限って書き出しオプションを利用できるが、すべての項目が自動で移る仕組みではない。ユーザーは継続してサポートを受けられる別の環境に移行する必要がある。
代替手段としてOpenAIが案内しているのは、新しいChatGPTデスクトップアプリだ。アプリ内のブラウザ機能は、複数タブ、ダウンロード、Webサイトへのログイン、自動入力、パスワード管理、拡張機能、状態保持に対応する。ただ、同社はこの環境が従来のブラウザ中心の使い方とはやや異なることも認めている。
従来のChrome環境を前提とした作業が必要な場合は、ChatGPTのChrome拡張機能の利用を推奨している。既存のChromeプロファイルやログインセッション、開いているタブ、ほかの拡張機能を使う必要があるケースを想定した案内だ。デスクトップアプリには、権限が付与されていればSafariを操作できる「コンピューター使用」機能も含まれる。
今回の提供終了は、OpenAIがブラウザ単体の提供から、ChatGPTアプリ内機能と拡張機能を軸とする形へ重心を移していることを示している。単体ブラウザを終え、デスクトップアプリ内ブラウザと拡張機能を組み合わせる構成へ移る流れだ。9to5Macによると、こうした方向性は他のAIサービスにもみられ、Anthropicもアプリ内の限定ブラウザとChrome拡張機能を併用している。
Macで使える他のAIブラウザとしては、Comet、Dia、Opera Neon、Asideなどがある。ただ、OpenAIユーザーにとって当面の最優先事項は、9日までにAtlasのブックマークと必要なページを手動で整理し、保存を終えることになりそうだ。