イーサリアム 写真=Shutterstock

Quantum Solutionsは7月30日、連結子会社が保有するイーサリアム(ETH)1000枚を売却したと開示した。あわせてグループ全体の累計売却上限を従来の1875ETHから4375ETHへ引き上げた。売却で確保した資金は、AIインフラ事業への投資に充てる。

同社は東京証券取引所スタンダード市場の上場企業。今回の開示では、6月4日に公表したグループのETH売却計画も修正した。売却期間は従来どおり10月30日までとした。

今回の見直しは、AIインフラ事業に必要な投資資金の確保を目的とする財務戦略の一環としている。Quantum Solutionsはアジア太平洋地域を中心にAI事業を展開しており、これまでもAIデータセンター(AIDC)事業に必要な投資原資を確保するため、保有するETHの一部を売却する方針を示していた。

同社によると、今回の売却はグループの資金需要、資金運用の効率性、財務健全性に加え、暗号資産市場の動向も踏まえて判断した。売却代金は約3億1100万円としている。

売却後のETH保有量は4764.80ETHとなった。修正後の売却上限ベースでは、追加で売却可能な残枠は最大2471ETHとなる。平均取得単価は1ETH当たり2003.97ドルとした。

もっとも、この数値は2026年5月末時点の時価評価後の帳簿価額を基に算定したもので、実際の取得価格とは差が生じる可能性があると説明している。

業績面では、今回の取引に伴い2027年2月期第2四半期に約1700万円の売却損を計上する見込みだ。損失額は第1四半期末の帳簿価額を基準に算定する。

売却上限を引き上げた理由について同社は、6月16日に904ETHの売却を公表した後、AIデータセンター事業の進展に伴って投資資金需要が拡大したためとしている。事業の進捗に応じ、より柔軟に資金を確保する狙いがあるという。

今後の追加売却の時期は、従来方針どおり市場環境を見極めながら判断する。ETH価格や暗号資産市場の動向、AIDC事業の進捗、資金需要などを総合的に勘案し、適切なタイミングで実施するとしている。

市場では、Quantum Solutionsが10月末までに残る売却可能分をどの程度実行するかに加え、確保した資金をAIデータセンター整備やGPUインフラ増強などのAI事業にどの程度振り向けるかが注目点となりそうだ。

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