公正取引委員会は6月18日、BaeminとCoupang Eatsが提出した同意議決申請4件をいずれも棄却したと発表した。両社の是正案はいずれも手続き開始の要件を満たしていないと判断し、関連案件の審査を再開する。
同意議決は、法令違反の疑いを受けた企業が自ら是正案を示し、公正取引委がこれを受け入れれば、違法性を確定しないまま調査を終える制度だ。今回棄却されたのは、Baeminに関する3件とCoupang Eatsに関する1件。Baeminは最恵待遇要求、自社の「Baemin配達」の優遇、配達予想時間を巡る不当表示の3件で、Coupang Eatsは最恵待遇要求1件だった。公正取引委は5月27日と6月10日の2回の全員会議を経て、棄却を決めた。
BaeminとCoupang Eatsに共通する最恵待遇要求の疑いは、加盟店に対し、他の配達アプリより不利にならないメニュー価格や最低注文金額の設定を求めたというもの。Baemin配達の優遇については、収益性の高いBaemin配達を優先し、加盟店側配達に不利益を与えることで、出店事業者に切り替えを迫った疑いがある。不当表示は、Baemin配達の到着予想時間を実際より短く表示した疑いを指す。
Baeminは申請時、3年間で3000億ウォンを投じる是正案を提示した。加盟店側配達の出店事業者に対する手数料引き下げや、教育インフラの拡充が柱だ。あわせて、加盟店側配達とBaemin配達を同一基準で表示し、消費者の選好によって加盟店側配達が不利になるおそれがある場合は、事前に公正取引委と協議するとしていた。
一方、Coupang Eatsは4年間で600億ウォンを投じ、出店事業者支援と共生協議体の設置を進める案を示していた。
公正取引委は、こうした案はいずれも同意議決の開始要件を満たす水準に達していないと判断した。全員会議に先立ち、審査官が作成した措置報告書の段階でも、棄却すべきだとの意見が示されていたという。
支援策の規模が、法令違反が認定された場合に課され得る課徴金の総額を下回っていたことが、棄却判断に影響したとの見方もある。今回の決定により、対象案件は正式な審査に移り、違反の有無や課徴金を含む制裁内容が最終的に決まる見通しだ。
Baeminの運営会社であるWoowa Brothersは声明で、「市場の競争秩序を早期に回復し、小規模事業者を直接支援するために申請した同意議決が成立しなかったことは残念だ」とコメントした。今回の支援策は、零細な出店事業者を対象に手数料と配達費を直接支援する内容で、インフラ整備を中心とした過去事例とは異なると説明。そのうえで、「共生を経営の最優先価値に据え、事業者、顧客、プラットフォームがともに成長できる配達エコシステムの構築に最善を尽くす」とした。