韓国インターネット振興院(KISA)は6月17日、科学技術情報通信部と共同で、国家・公共機関の「国家ネットワークセキュリティ体系(N2SF)」導入を支援する「2026年国家ネットワークセキュリティ体系導入支援事業」を本格始動したと発表した。国家・公共機関とセキュリティ企業で構成する6つのコンソーシアムを選定し、2026年12月まで導入を支援する。
N2SFは、国家・公共機関が扱う業務情報を重要度に応じて「機密」「敏感」「公開」の3段階に分類し、それぞれに応じたセキュリティ水準を適用する仕組みだ。
これまで国家・公共機関では、国家情報院のネットワーク分離政策に基づき、機微情報を扱う業務ネットワークをインターネット網から切り離して運用することで、安全性を確保してきた。
ただ、生成AIやクラウドの普及を背景に、高いセキュリティ水準を維持しながら業務効率も高められる新たなセキュリティ体系の必要性が高まっている。
国家情報院は2025年、情報の重要度に応じて異なるセキュリティ水準を適用するN2SFを整備した。さらに2026年には国家サイバーセキュリティ基本指針を改定し、同体系の導入方針を明確にした。
KISAは、国家・公共機関のN2SF導入を後押しするとともに、N2SFで求められる新たなセキュリティ技術への国内企業の理解を広げるため、3月に「2026年国家ネットワークセキュリティ体系導入支援事業」を公募した。事業規模は総額45億ウォン(約4億9500万円)。
書類審査とプレゼンテーション審査を経て、KISAは6月1日に対象機関を決定した。選定されたのは、気候エネルギー環境部・KEPCO KDN、性平等家族部、郵政事業本部、韓国道路公社、韓国不動産院、韓国研究財団の6機関。あわせて、各機関へのN2SF情報サービスモデル導入を支援するセキュリティ企業を含む6コンソーシアムを最終選定した。
選定されたセキュリティ企業は、2026年12月までの約7カ月間、各導入機関のN2SF導入を支援する予定だ。
このほかKISAは7月中にも、中央行政機関を対象に、安全な無線業務環境の構築や生成AI活用などをテーマとした実証事業を進める計画だ。N2SF情報サービスモデルの現場での適用性や安全性を追加検証する。
KISAでデジタル脅威予防本部長を務めるイ・ヨンピル氏は、「N2SFへの移行は、セキュリティ産業にとって新たな機会になり得る」とコメント。「今回の支援事業を通じて、国家ネットワークセキュリティ政策に対する現場の理解を高め、セキュリティの新技術が実務環境に定着するよう積極的に支援していく」と述べた。